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2005.01.30

風の王国 女王の谷

oukoku3 チベ系ライトノベル(?)「風の王国」(04年8月30日)「風の王国 天の玉座」(04年9月9日)に続く3作目。私も付き合いがいいです(^^)。
 ソンツェン・ガンポの息子クンソン・クンツェンと文成公主の政略結婚カップルを主人公にした古代吐蕃ロマンシリーズ、今回はいよいよヤルルンへ……向かわず、舞台は東の小国「ゲルモロン」へ。
 ゲルモロンって何処よ知らないよ、と思っていたら「香巴拉-SHAMBARA 」のBBS「聊天之間」に、非常に詳しく解説して下さっている人がいました(04年12月12日の「お帰りなさいまし。」から始まるツリー必見)。そうか、ゲルモロン=rgyal mo rong=rgyal rong=嘉絨(ギャロン)なのか、金川(現在の漢語の地名)あたりなのか! (←近くまで行ったことある地域と分かりがぜん元気になる私)
 ストーリーは隣国の女王継承式をめぐり、今回も(?)宮廷ミステリっぽい陰謀と策略の話に。文成公主はストレートで裏表がなく、ひがんだりいじけたりしない性格に描かれていて、イイ子すぎるきらいもあるけど、好感持って読めます。ヤルモタンとかゲルモロンなど国がいろいろ出てくる割には異国情緒や世界観の違いがあまり際だたなくて、チベット離れて旅してる感じがあまりなくてちょっと残念。舞台がギャロン、ってところ以外は、チベ好きのツボにはまる描写はあんまりないかも。
 まだ続くみたいです。次こそヤルルン渓谷くらいまでは行きますよーに。
 ……はやく「十二国記」の続きが出ないかなあ(←なぜか無性に読みたくなった、、、)
 詳しくは→ Amazon bk1
 (2月9日追記)ちんたら下書きのまま放置している間に、うらるんたBBS(伝言板)で「風の王国」の話題になってしまいました。よかったらそちらも覗いてください…

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Comments

(orubhatra様の伝言板伝言が過去ページに移動したので紛れないよううらるんたが転記させていただきました)
――――――――――
風の王国
『風の王国』は、私も買ってしまいました。文成公主の話だけならそれほど興味は引かないのですが、スムパやギャロンの話となると俄然興味が湧きます。時代背景について理解できるコバルト読者はゼロでしょう。いずれ作者さんがエッセイかなんかで解題を書いてくれるでしょうけど。
個人的には、イラストでクシェン(sku gshen)がbya ru can(鳥の羽でできた冠)をかぶっていたのがツボでした(たいして活躍しませんけど)。
小説の出来としてはさておき、史実というか学説に縛られて登場人物が動かしにくそうだなあという気がしますね。嫁入りした人じゃ最初から恋愛方面は広げようがないし。
登場人物がみんなおとなしくて歯がゆい。史実など全然無視して、公主自身が王玄策を助けにインドまで行くとか、シャンシュン戦争あたりで大立ち回りさせるとかした方がいいと思いますね。
話の進行がかなりゆっくりなのでたぶん全十巻くらいにはなるでしょう。次作はたぶん「意地悪じじいソンツェンガンポに会いに行く、ティツンにいびられる、ガル・トンツェンも登場」てな話でしょうか。
(2005/02/04 (金) 23:44)

Posted by: orubhatra(掲示板からうらるんたが転記) | 2005.04.25 at 02:35 AM

>orubhatra様
伝言ありがとうございます。初めましてじゃないかもしれないのですね。わくわく。どこかでお目に掛かったらお声掛けて下さい。(あの方かな、この人かな、と想像膨らませてしまってます)
> 『風の王国』は、私も買ってしまいました。
買われてしまったのですか(笑)!>いえ、お見かけした時は「読んでいませんが」と注釈をつけつつ詳細な解説をなさっていたので……(笑ってすいません)
> スムパやギャロンの話となると俄然興味が湧きます。
> 時代背景について理解できるコバルト読者はゼロでしょう。
私もorubhatraさんに教えていただいて山口瑞鳳センセの「チベット」久しぶりに読み直してました。おおっ確かに「スムパ」とか「ギェルモロン」とか出てきますわ、みたいな。その先(チベット語文献??)までは遡る力がないのでそこで断念ですが…。
コバルト読者(中高生?)も、世界史選択なら吐谷渾、党項くらいまでは習うだろうに、李世民なら「知ってる名前!」って反応もあるだろうに、ものすごくマニアックな……。
 ……ところでスムパって、「風の王国」当時には既に先王(おとーさん)が攻め込んで併合した後になるんですよね?
> bya ru can(鳥の羽でできた冠)をかぶっていたのが
> ツボでした(たいして活躍しませんけど)。
すみません、bya ru canてチベットのどんなモノなのでしょう。小説イラストを見た時は、物語の役回りからしてネチュンのクテンの衣装みたいなのを考えたらいいのかしら、と考えたんですが、イラストの衣装、思いっきりネイティブアメリカーンな感じで……(^^; (ホントにあんなんがチベットにあるんですか)
史実無視して架空吐蕃戦記にしちゃえば、という感想には同意です。NHKの新撰組じゃないんだから、読んでる人も「歴史と違う!」なんて怒る人はいませんよねえ。
> 次作はたぶん「意地悪じじいソンツェンガンポに会いに
> 行く、ティツンにいびられる、ガル・トンツェンも登場」
いや、その前に旦那の死亡とゆーヤマがあるので…。子どもが生まれるまでに1巻、クンソン・クンツェン早世に1巻、くらいのスピードかと……(^^;
orubhatraさん仰るとおり、ストーリーが派手に盛り上がるのはシャンシュン遠征(なんか劇的な響き!)とか唐とヴァルダナ王朝の国家的陰謀に発展する王玄策救出作戦あたりだと思うんですが、……このおとなしくて平和なノリの小説でそこまでたどり着くかどうか…?
(2005/02/09 (水) 04:39)

Posted by: うらるんた | 2005.04.25 at 02:38 AM

> ……ところでスムパって、「風の王国」当時には
> 既に先王(おとーさん)が攻め込んで
> 併合した後になるんですよね?
スムパはヤルルン王家とは古くから友好的な関係にあったようです(詳しくはよくわからない)。スムパのラン氏の系図では、ラン氏とヤルルン王家は遠い親戚ということにもなっていますが、まあ嘘でしょう。
ソンツェン・ガンポ王が即位すると、スムパは他の家臣と共に離反しますが、宰相ニャン・シャンナンが舌先三寸でスムパを説得してヤルルン王家の傘下に戻した、ということになっています。これは610年頃と推測されていて、638年の松州攻撃のかなり前のことです。
(2005/02/10 (木) 23:49)

Posted by: orubhatra(うらるんた転記) | 2005.04.25 at 02:40 AM

Re^3: 風の王国
> すみません、bya ru canてチベットのどんなモノなのでしょう。

筆が滑った。bya ru でした(bya ru canだと「bya ruを身につけた人」)。これは先が尖った帽子の両サイドに角が出ていて、三本角のようになった帽子。てっぺんに鳥の羽がたくさん結わえ付けられています。シャンシュン王やボン教の司祭(gshen)や物語師(sgrung pa)などがかぶるものらしいです。
『風の王国』のネイティブ・アメリカンみたいなイラストは、かなり違うんですけど、作者なりに調べた結果のようで、気持ちはわかるわかる、と云ったところですかね。
bya ruの絵はネット上にないか、探したんですけど見つかりませんでした。機会があったら、R.A.スタン『チベットの文化 決定版』のp.288をご覧になって下さい。
(2005/02/10 (木) 23:51)

Posted by: orubhatra(うらるんた転記) | 2005.04.25 at 02:50 AM

Re^4: 風の王国
>orubhatraさま
bya ruの解説ありがとうございました! シャンシュン王か、ふむ~。
遅ればせながらブログにもテキストをアップしました。
http://lung-ta.cocolog-nifty.com/lungta/2005/01/0130.html
伝言板の発言は500発言で流れてしまうし(まあまだ150発言以上残っているし当分大丈夫ですが)orubhatraさんから補足頂いた内容がもったいないので、そのうちコメント欄にコピーして補足させて頂こうか…などと思っておりますが、、
> これは610年頃と推測されていて、638年の松州攻撃の
> かなり前のことです。
3作目の作品中で、「28年前に(東方の小国の反乱)があった」と、クンソン・クンツェン君が律儀に歴史をおさらいしてくれています。(^^)
(2005/02/17 (木) 01:07)

Posted by: うらるんた | 2005.04.25 at 02:53 AM

はじめまして。
チベットについて調べていて、こちらのページが検索で引っかかったのですが、コメントに少し気になる文言があったので少し物申させて頂きます。
一年以上前のものですし、書かれた方たちが見てくださるとは思えませんし、本筋とは関係ないのですが、orubhatraさんが書かれた「時代背景について理解できるコバルト読者はゼロでしょう。」この言葉が気になります。
コバルト文庫やライトノベルと言うジャンルを見下している気持ちがにじみ出ていて、非常に不愉快な言葉に感じられます。「ゼロでしょう」と断言するのではなく「皆無に近いのではないでしょうか」とかもう少し柔らかい表現を使っていただきたいものです。
歴史学者、またはあまりメジャーではない分野に精通してる方に、後進を見下しそのジャンルから排除する態度を取られる方が多いですが、orubhatraさんの他の文章などを合わせ読んでもそのような態度が感じられます。
チベットについて調べていて、上位で引っかかったのがこのような文章なのが残念でなりません。

言われる前に先回りして言っておきますが、yahooBBプロバイダーはメールアカウントが一つしか取れません。有料メールプロバイダ契約の許可も家族から貰えず、仕方なく無料メールを使用しております。この点について「悪戯目的だ」「荒らしだ」などと騒ぎ立てることは一切やめていただきたいと思います。

Posted by: ひのきち | 2006.10.08 at 01:13 AM

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