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2005.02.11

ネパールのチベット難民事務所再開を求めるアピール

 事態のほうが進んでいて、フォローしきれずすみません。
 Blogって速報してなんぼ、途中経過でも可、ってスタンスに適したシステムのはずなんですが、オモテの仕事とか風邪引いたとか、同時進行でいろいろ…(言い訳)。
 ネパールのチベット難民の亡命ルートが危機その後、です。一応、今何が起きているらしいか、裏ルンタ何してんの、な経過説明なんかもしようかと思うので、「それ要らん」という方はここ以下から一番最後の段落までとりあえずすっとばしてください。
   ◇
 国王の首相解任と非常事態宣言後、一時は電話やインターネットなどの情報がすべて遮断され、ネパール国内の情報がまったく分からなくなりました(現在は復旧)。
 現在、これまでの政治家がすべて解任(逮捕?)されたほか、国内のメディアはすべて新体制のコントロール下に入り、体制批判や政治的活動などの一切が禁じられているようです(>まぁこの辺は以前からもそうだったかも)。頻発していたバンダ(ゼネスト)など政治活動が消え、治安は統制されており、市民生活は却ってスムーズになった、ネパール国内に滞在する外国人在住者や観光客への影響や危険はほとんどない、という断片的な情報が伝わってきています。
Katmandu_no_tibetan_reception (←4年ほど前に新築されたカトマンズのチベット難民受け入れセンター。たぶん)
 ただ、チベット難民事務所に関しては「平穏です」ともいかないようで、その後も情報が錯綜中です。すべて伝聞であることをご了承頂きたいのですが……5日の段階で「閉鎖命令は出たが表面上は今までどおりで運営は続いている」という話が入り、東京のチベットハウスも「連絡は取れている。人は働いていて、難民は追い出されていない」と言っていました。一方、別の支援組織からは「閉鎖命令が執行され、亡命政府事務所は既に閉鎖した」という情報が入っています。
 ネパール滞在中に政変に遭遇したみぎゅるさんにいただいたコメント(ありがとうございます)では、

>うらるんた様
カトマンズの亡命政府事務所に知り合いがいる
現地の友人に尋ねたところ、
やはり事務所は閉鎖したとのことです。
ですが、クーデターが起きる前に閉鎖されたので
今回のクーデターとは直接関係はないようです。
政府の圧力がかかったのでしょう。
難民受け入れセンターについては、まだ分かりません。
とのことで、とにかく閉鎖され難民保護の機能がストップしていることは間違いないようです。(Blog同士なので本来トラックバックするところなのですが、現在は現地から発信中なのでやめておきます、すみません)
 「自由に発言できる側にいる立場として、何かアピールしたり働きかけたりすることが必要ではないだろうか」という話題は、5日のミーティングでも上りました。ネパール国内のチベット難民の処遇に、「外」の日本人が何か言えるのだろうか、とか、基本的人権や民主的権利を制限された状態に置かれているのはネパール人だってそうじゃないか、それに触れずにチベット難民のことだけフォーカスするのはバランスが取れていないのではないか……なんて意見もありました。チベット亡命政府がダラムサラから要請を出すとか抗議するとか、何か働きかけをするのなら、それはまぎれもなく当事者の声であり、第三者の日本人にも「こういう意見を大切にしてほしい」と素直にバックアップできるのにな、などという話も出ましたが、――ダラムサラの亡命政府は静観する構えのようです(これも伝聞)。これまでも難民の積極的保護ではなく「黙認」という立場だったネパール政府を刺激したり全面対決することを避け、さらに事態が悪化することを恐れているのでしょう、とのことでした。「政府」なんて名前だけつけてみても、何の力も持たない「弱い立場」なのが現実で、やむを得ないことだと思います。
 寡聞にして知りませんでしたが、かつてはブータンにも亡命政府事務所があり、10数年前に閉鎖されたとのこと。ただしネパールの事務所の重要性はブータンと比較できるものではない、とのことでした。詳細に書くと長くなりますが、徒歩でヒマラヤを越えて国境を越えるチベット難民のほとんどがネパールへ入り、カトマンズの亡命政府事務所に保護された上で、国連難民高等弁務官事務所から難民認定を受け、インドへ移動する、というプロセスをたどります。昨年、ネパール領内に入り、亡命政府事務所に保護される前の難民が不法入国者としてネパール警察に逮捕され、難民申請をすることも許されず、中国政府へ引き渡されるということがありました。事務所の閉鎖はすなわち、それが常態化するということ。中国・インド国境は紛争中のため両国の軍隊が大量に駐屯し、地形も急峻で徒歩で夜間の国境越えをするのは無謀に等しく、チベットから(亡命政府のある)インドへネパールを経由せずたどり着くのはほとんど無理だと言われています。ああやっぱり長くなってしまった。
 とにかくそんなこんなの事情があり、声を出せる人が何か言わなければ、と気持ちだけは持っているところに、チベット学者でチベット文献翻訳やTVドキュメンタリー監修など幅ひろく活動する方と、チベットに造詣の深い作家・エッセイストのお2人が中心で「難民事務所再開を訴える有志の会」としてアピール文を持参し、現地へ働きかける、という連絡を人伝てにいただきました(伝聞や人伝てばっかりだ^^; チベット的ですな)。当初はNGOやネットワークなど団体としての賛同ということで、TSNJ(チベット支援団体ネットワーク日本)としてまとまることができるかなど各組織の間でやりとりをしてまして、とにかくルンタとして賛同させて頂くことにして、……なんてやっているうちに、団体名を列記したアピール文書の詰めの作業の傍ら、個人の方からもアピール文書への賛同メッセージを募ることになりました。
 ……と、以上ここまでが2月5日から今日までの経緯説明です。(やっと本題かよ!)
   ◇
 許可をいただき、呼び掛け要請をウェブサイトで紹介し、メールで届いた個人賛同メッセージ用pdfファイルをアップロードしました
 このページをお読みいただき、賛同して頂ける方は、ページ内のアピール文またはpdfファイルを印刷してご署名とメッセージをいただき、18日午前0時までにファクスいただければ、20日に現地へ向かう「有志の会」の方へ取り次ぎます(チベット学者の方が個人で取りまとめておられるので、とりあえずWeb上には裏ルンタのFAX番号を公開、裏ルンタの責任で取り次ぐことにしました。いただいたファクスはそのまま取りまとめの方へ郵送し、送られた方の個人情報は私の手元には残しません)。
 ネパールの日本大使館へ直接、ネパール政府への働きかけを求めファクスする方法もあり、この番号も紹介しています。

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