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2005.02.17

大学の公開講座で“国際化都市の推進”

 群馬大学の夜間公開講座「多文化共生支援者養成講座」を受講。
 県内の市では初めて「国際課」を設置した某市の課長を講師に迎え「国際化都市づくりの推進について」。うらるんた的には一応、個人的関心とともに、ルンタ活動の将来的方向性を探るためのお勉強、のつもり。
 結論から言うと今回は退屈だった。講座は全8回で、私は3回参加(1回は休講、1回は風邪、1回は会合が重なり参加できず、残りは「“ものづくり王国・群馬”が中国の経済的脅威を克服するには」などあんま興味のないテーマだった)。在住外国人の法的地位とか、外国人学校健康診断事業の回は興味深い内容だった。
 冒頭の挨拶後、30分以上にわたり説明なしで素人ビデオを見せられる。「××××外国人共生会議」とか「くらしと共生を考えるつどい」とか「アメリカの日本文化祭」とか。挨拶する市長、踊る外国人、歌う外国人、食べる外国人、挨拶する国際交流協会会長、イベント参加者の記念写真、また挨拶する市長……。講師の課長は「こうして皆さんに見て頂いて、ビデオを撮っていてよかったと思いました」と自画自賛してたが、いらねーよ。単発イベントやって花火上げるのが行政の仕事じゃないじゃんよ。住民から持ち込まれたトラブルの解決事例とか、外国人相談の内容として多い事例とその対処方法とか、そういう現実を聴けると思って参加したんだよ。
 それから国際課の業務内容説明に入ったんだけど、イベントやりました、エスニックレストラン案内作りました、パンフレット作りました、という事業報告に終始する。予定時間過ぎても質疑応答に入る気配がなく、会社から戻れコールが掛かりやむなく途中退散。
 表面だけの話をされるなら短く切り上げてもらって突っ込んだ質疑応答を長くとるとか、そもそも参加者20人(定員は80人)なんだから講義形式をワークショップに変えて密度を上げるとか、してもらわないと、仕事でもないのにあんな話を一方的に聞かされてフラストレーションがめちゃたまる。ううー。最後までいてもあのまま終了した感があるけど。専門の学生さんとか、県が新たにつくる機関の職員とか、専門職の人も来ていたけど、あれをそのまま「先進的な取り組みで素晴らしいですね、見習いましょう」と受け止めて終わっちゃったんだろうか!?
 私は、その「××××外国人共生会議」に行っていた。
 「日本人の前では外国人同士でも日本語を話した方がいいと思います」という意見が述べられたり、「外国人も集まって住んでいる地域のために何かしましょう。ゴミ拾いなどはどうでしょう。賛成の人は手を挙げて下さい」(全員挙手)なんて意見が出てくる、ちょっと背中がかゆくなるような会議だった。
 「委員はどんな形で集まったんですか」と尋ねたら、「市が選んで委嘱した」という。「国際交流団体のツテで、日本語がきちんとできる、信頼おける人柄の人を紹介してもらいました」。ここからがスゴイ。「だってほら、外国人ったってイロイロでしょう。いい人も悪い人もいますから、選ばないと、ヘンな人が入ったら大変なことになっちゃいますから」。
 「それを言っちゃおしまいよ」なセリフで、行政執行者がしかも私みたいな立場の人間にそんなことを言いますかマジですか、と目がテンになったんだけど、まあ実際問題としてそれが実態だし、本音だろう、とも思う。言っちゃマズイってことを理解してない風なのもビックリするけど、直裁に認めちゃったその上でじゃあどうする、って議論もまぁあるいはアリか、とも思う。
 だけど、司会進行担当者の手元の進行表をちらっとみて、さらにビックリした。
 「市長が挨拶する」「○○さんが質問。『市長室はどこですか』」「市長答える」「○○さんが質問。『市役所に書いてある“××××”という標語はどういう意味ですか』」「市長答える」「○○さんが質問。『市長の趣味は何ですか』」――ぜ~んぶ、あらかじめ書いてある。やりとりの一部は講座で上映されたビデオでも映っていた。あの質問は全部仕込みで、誰が何を質問するか全部打ち合わせ済だったということ。会議が会議らしくあるためには、イチ外国人が、市長に対してイレギュラーなことを言い出したら(どんなものを想定してたのかは知らないけどさ)マズイ、と思ったんだろう。そこまでするんか、とちょっと呆れた。しかも仕込んだ質問が低レベルすぎる。なんで市長に市長室の場所を聞くんだ。趣味を尋ねるんだ。外国人共生とまっっったく関係ないじゃないか。外国人のアタマからはこの程度の疑問しか出てこなくていいんだ、とゆー意識が見え隠れして、なんかもう最悪なような気がする。
 そういうことを、講座のなかで、社会学の先生が仕切りゼミ生や担当職員もいる場所で問題提起してみたかった訳だ。ああそのために出席したのに。
 ただまあ、市役所っていう場所自体「日本社会になじむ外国人は受け入れてあげてもいいがそうでない人は出て行ってくれたほうがいい」という構造の中にあるんだろうなー、だから結局はああなっちゃうんだろうなー、と思ったりもして。だから群馬大で社会情報学を学ぶ学生さんが無批判に課長の話聞いて「そうか○○○○市はそうやって国際化に成功してるのねーすごいわー」とか思っちゃっちゃイカンだろう、とも思ったりして。民間の人とか教職員とか学生とかいろんな人がいる場所で、行政がいう「国際化」と、実際に隣近所で進んでいるもっとわやわやな状態と実態を、ちょっと考えてみたりしたかったのになあ。

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