« 国立大入試でチベット | Main | ちべ流 »

2005.02.26

「幻の桃源郷シャングリラ伝説」

 誰かほかにも見ていた人の感想聞きたいのでテキストにしてみます……
 私は途中から見始めて、ほとんど音声を消した状態でほかのことをしながら眺めるだけだったので細かいところはわかりません。ながら見の感想と、ちべ者さんで予習復習したことを書きました。誤認や補足ありましたらご指摘宜しくです。
  アジアへGo 中国 幻の桃源郷シャングリラ伝説

シャングリラ(中国語表記で香格里拉)を求めて、俳優の東幹久が中国・四川省を旅します。大都会の省都・成都を振り出しに、人々との一期一会・世界遺産との出会いを繰り返しながら進む旅。やがて「世界で最も美しく、最も険しい道」と呼ばれる山岳地帯へとさしかかりシャングリラまであと一息となった時、高山病という思わぬアクシデントが旅人を襲います。初めて経験する苦しみの中、それでも前へ進む旅人。
そして、ついにやってきたシャングリラとの出会い。その時、旅人の心にはどんな想いがあったのでしょうか・・・。
広大な中国・四川省で18日間のロケを敢行。東幹久の新たな魅力と、幻の桃源郷シャングリラの雄大な風景を お楽しみください。
07・そもそも「シャングリラ」ってのはチベット人の間で語り継がれた伝説の地とかじゃなくて小説中の造語であって、イーハトーヴとか吉里吉里国とかそういうレベルだろうと(略)(※チベット人にも理想郷伝説自体はあって、滋賀県立大の棚瀬先生が研究しておられます)。番組のウェブサイトみると、分かっててやってんだろうな感はあるんですけどね。
・「現地ではヒルトンのシャングリ・ラと元々中国に伝わる桃源郷伝説が一体となって広く人に知られているが、中国人でも行ったことがあるのは山岳家くらいのもので、普通の人はまず行けない場所である」(番組ウェブサイトより)観光ツアーがいっぱいでてます
・「香格里拉」は2002年5月に中甸(チョンディエン)から改名した、客引きのための後づけ地名(それが悪い訳じゃなく、日本だって「南アルプス市」とかやっちゃってるんだから人のことは言えません)。ただ、だから、道路標識に「香格里拉」とあるのを見て東幹久氏が喜んだり、峠に「香格里拉×××亜丁」(全部は読めませんでした)と標石があるのをヌイて写したりするのはちょっとさぁー。
・地名も何もかも徹頭徹尾中国語でしたねぇ。仙乃日(雪山の名前)に「せんないにち」とルビ振るのはどうかと。日=ri=チベット語の「峠・頂」でしょ(※)。何か現地語の地名を漢訳して「仙乃日」になってるってことだよね。日本語にはカタカナって便利な表音文字もあるんだし、現地の文化を大切にしようよ。
・家に招いてくれた亜丁の元村長、中国語で話してたなあ…。明らかに「普段からこの言葉使ってます」って感じでもなかったし、不自然だよ…。現地の文化を大切にしようよ。
・とりあえず、体力なくならないうちに、行きたいなあ、とか。
※(02.02.28追記)書き飛ばしていた時は気付かなかったけど、間違えてました。チベット語の「峠」はラです。山の名前に「××カンリ」「××リ」ってのが多い印象があって(クーラカンリとかチャクポリとかマルポリとかヘポリとか)間違いました。仙乃日は「チェンレースィ」の現地訛りのピンイン当て字、と長田さんからフォローありました。すいません

|

« 国立大入試でチベット | Main | ちべ流 »

Comments

タシデレ!
「チベット式」書いてる途中で先を越されたことがわかったので^^;トラバしておきました!
仙乃日は山の名前“チェンレースィ”(観音ですね)が訛ったものの音写のようです。

Posted by: 長田 | 2005.02.26 at 09:02 PM

何度もすみません。
峠の標識は「香格里拉郷亜丁村退耕還林示範片」。
だいぶ人手が入ってた、ってことでしょうか。

Posted by: 長田 | 2005.02.26 at 09:21 PM

地図見て思ったんやけどここって香格里拉(中甸)まで飛んで行けば3日でたどり着くんじゃないの?
・・・というか帰りはそうしたんだと思う。
やっぱり街の香格里拉の存在を知られるのが嫌だったのかな?

最近職場の女性が「中国の秘境に行きたい!」と言ってたのでどこか聞いたら”九賽溝”のことでした。普通の感覚ってそんなもんなのかなあ?

Posted by: 風来坊 | 2005.02.26 at 10:33 PM

>>「香格里拉郷亜丁村退耕還林示範片」

退耕還林は90年代末から始まった植林政策、というか農業自由化などで、それまで山林だったところを伐採して、畑にしたが、それが保水力低下で下流の洪水を起こすなどの問題が出たために、畑を止めさせ、植林して山林に戻す措置。

”理想郷”とはいうけど、そこでの厳しい生活環境やそのなかでの経済発展への欲求、さらには、それを無理矢理、上の政策で、耕作を放棄させられ、山林にさせられたわけですから、その経済的な代替措置として観光開発が進展という図式かと。

Posted by: あさだ | 2005.02.27 at 12:08 AM

ええっと、僕も見ました。東幹彦さんはいわゆる『イケメン』だし、うらルンタさん好みじゃないかと思います。独身らしい。

禿鷹(チベット,死、希有、本=墓【過去】)がスタティックな形で美術館,博物館にあるのをいかを若い子供たちが仮想体験し継承、新しいものを創造しうるかという設問が試験に出たそうですね。優等生の解答としては『シャングリラ』? 500文字でどんな答えを書けばいい点がもらえるんだろう。
設問者が答えを知っているとは思えないけど、極端な例(普通の人は体験できない)としてのチベットは未だに有効のようにも思えますけど...

Posted by: 酔鬼 | 2005.02.27 at 01:59 AM

おおー見た方からの感想がたくさんー。ありがとうございます。
>長田様
タシデレ! チベ式のほうも読ませていただきました。ちゃんとご覧になってた方のご指摘勉強になりますー。最後のほうでは元村長さん(?)チベット語で説明してたんですね。村人が出てきたので音を大きくしてみたんですが「アーシーニェンシャオショーラオシー」とかなんとか漢語をしゃべってたのでまた消しちゃったのでした。
雪山は有名な霊峰なんですかね。巡礼者なんかもいるんでしょうか。そういえばお寺が出てくるシーンを見逃したけど…寺院はあったのかなぁ。
>風来坊さん
テレビで映っていたのはカム(四川省内)の稲城、亜丁、日瓦あたりだそうで(良く見てなかったんですけど私も)、あのへんへのツアーは四川省の旅游局も力を入れていて、ラフティングやキャンプ、馬に乗ったトレッキングなどを組み合わせたアウトドア型のパックツアー(もちろん都市部中国人金持ち向け)が2001年当時から盛んに広告されてました。
その昔、似た地名だってことで、東京都稲城市がチベットの稲城県と交流しようとしてましたよね(>長田さん)。あれって今も続いているんでしょうか(笑)
>あさだ様
標識の謎をありがとうございます。「退耕還林」というのはそういう政策があったのですか。(解説していただかなかったら『耕してはみたけど自然の厳しさに負け我々はここで撤退する』みたいな記念碑と思ってたかも^^;)観光開発のカラクリにもご指摘の通りの事情があるに違いない、と思います。
賭けてもいいけど、九州朝日放送のカメラクルーは、単に「香格里拉」の文字列が並んでいたから標石を写しただけだと思うんですよ。
それがその碑文1つでその土地の開発の背景が見えてきて「まるで理想郷」「我々の失ったモノがあった」的な紋切り型結論(=番組が落としたいオチ)におさまらなくなっちゃう訳で、ふーん映像ってすごいなあ、というかメディアリテラシー。(>違)
>酔鬼様
イケメンでも頭悪かったり体弱かったりする男はイヤですー。ま、あそこで高山病にもならずピンピンしていたら番組的にはオイシクないのかもしれないし、素直に感動せずウンチク語られてもつまらないでしょうけど(笑)。
大学入試の設問は、これは私の解釈ですが「体験して身近で楽しむ敷居の低いミュージアム」と「文化の粋を集め人を啓蒙するミュージアム」の相違点を整理して、ミュージアムの望ましいあり方について個人的な考えを述べよ、というものでしょう。だから回答にあたりチベットはまったく関係ない(笑)と思います。だからあの問題文に長々と引用されているチベットの鳥葬はなんだったんだ、と(笑)

Posted by: うらるんた | 2005.02.27 at 03:56 PM

書き忘れました。
>風来坊様
> 香格里拉(中甸)まで飛んで行けば3日
ご指摘通り、成田→昆明→中甸と乗り継いで中甸から車で行けば3日か4日目には着いてるんじゃないかと思います(笑)。ちゃんと詳細に地図チェックしてないけど、観光ツアーはほとんど雲南イン・アウトで組んでますね。

Posted by: うらるんた | 2005.02.27 at 04:10 PM

掲示板にorubhatra様から情報いただいたので転載させていただきますー。読みたいなあ。今からバックナンバー探して見つかるでしょうか。

> 香格里拉 orubhatra 2005/03/01 (火) 21:10
>
> 1995年以降、中甸県、徳欽県、麗江県、維西県の間で
> 繰り広げられている「香格里拉」争奪戦についてはこちら
>
> 金子民雄 『文明の中の辺境』 北宋社 1998/9
> 中村保 「"シャングリラ"今と昔 - 楽園を巡る逸話と本家争い」 山と溪谷 1998/12
> 中村保 「現代の"シャングリラ"をめぐる本家争い」 ヒマラヤ 351号 2001/2
> 川野和子 『雲南にシャングリラはあるか』 高知新聞社 2001/12
> 葉千栄 「地上の楽園(シャングリラ)という壮大な謎」 鳩よ! 2002/3
>
> これに、2001年四川省稲城県が参戦した経緯についてはこちら
>
> メリンダ・リウ 「いざ桃源郷をめざして」 ニューズウィーク日本版 2001/5/16

Posted by: うらるんた | 2005.03.05 at 10:31 AM

>>その昔、似た地名だってことで、東京都稲城市がチベットの稲城県と交流しよう

東京都稲城市と四川省稲城との交流は”稲城国際交流の会”によるもので、まだやってるみたいです。
http://www.city.inagi.tokyo.jp/sityou/hitokoto_backnumber.htm#69

>>川野和子 『雲南にシャングリラはあるか』

これは徳島あたりで流通してるようですが、amazonではムリ。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4875033265/qid=1109988866/ref=sr_8_xs_ap_i1_xgl/250-6387449-1021815

Posted by: あさだ | 2005.03.05 at 11:18 AM

Post a comment



(Not displayed with comment.)


Comments are moderated, and will not appear on this weblog until the author has approved them.



TrackBack

TrackBack URL for this entry:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/22378/3086233

Listed below are links to weblogs that reference 「幻の桃源郷シャングリラ伝説」:

» チベットもの番組の“お約束”@「中国の桃源郷シャングリラ伝説」 [チベット式]
「中国の桃源郷シャングリラ伝説」(テレ朝系「アジアへGO!」)が放映された。 東 [Read More]

Tracked on 2005.02.26 at 08:55 PM

« 国立大入試でチベット | Main | ちべ流 »