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2005.03.12

チベットピースマーチ2005

05031214 「チベットピースマーチ2005」に参加。
 参加者は……出発前に私が数えた限りでは55人+α、程度でしょうか。前回(去年)よりやや少なめかな、という印象。いわゆる“集会”と考えるととっても少ないけれど、まあこんなものかもしれない。でもチベット人がたくさん来ていて、そこでもあっちでもチベット語が聞こえて、いい雰囲気です。
 TSNJの今年の代表Nさんの開会挨拶、国会開会中にもかかわらず駆けつけた超党派「チベット問題を考える議員連盟」代表世話人の牧野聖修衆院議員(民主)の挨拶の後、法王事務所のルントクさんが、ダライラマ法王の3月10日の声明文を朗読。「チベットの独立を求めない『中道政策』を採ることを全面的に約束し、中華人民共和国の一部であり続けることに異存はない」という声明を複雑な思いで聴く。1959年のラサ蜂起から46年、異郷で暮らすチベット人の「故郷に帰りたい」という気持ち、時間はもう残されていない、という思い、それを何よりも分かっているからこその声明で、こう言わざるを得ないんだ、という痛切な感情が伝わってくるような声明だ――と感じた。
05031212 いよいよ4列縦隊になって渋谷の町へ。60人にも満たない小さな集まりだから、雪山獅子旗や横断幕を持っても隊列の長さは20メートルも続かない。交差点の信号待ちの雑踏に紛れたら簡単に埋没してしまう、小さな小さな人の列。なんとなく無力さを感じたり、一方で、なんの得にも利益にもならないことに加わって時間と体を使おうという人がこれだけの数いるんだ、という風にも思ったり。
 Nさんがハンドマイクで「えーと、アピール始めたいと思います」。
 来た――!
 これは私がNさんに、無責任にも「日本語だけじゃチベットっぽくないしチベット語混ぜたらどうですか? 12月の人権パレードのビルマの人たちのアピール良かったですよね」と思いつきで言ったことから始まった話。しかしそんなこと言い出す私もNさんもチベット語ができないんだから始末が悪い。辞書を引きながら私が考えた「チベットに自由を」は、「プェイー・ナンラ・ランゼン・ヨー・アレ」(←後にそんな風には言わない、とチベット人から指摘されためちゃめちゃなチベット語)。
 チベット人やチベット語ができる人に電話を掛けて「チベット語のシュプレヒコール教えて」と頼み込み、本土系の人からは「あの、私はデモなんて知らないし参加したことないけど……(困惑)」と警戒されたり(←当然です! 尋ねた私が悪いんです! ごめんなさい!!!)、亡命政府系の人からは「それは決まってます。『プゥェー・ランゼン!(チベットは独立国家である!)』ですね」と言われ「いや、あの、今回は法王も『中道路線』を強調するコメントを出していることでもあるし、あくまでも人権と平和を訴える内容で……」と食い下がってみたり、いや~冷や汗モノ。
 なのに皆さん怒ったりせず、日本語に合うチベット語をいろいろ考えて下さって、夜遅くにメールでアイデアいただいたりして感涙(滂沱)。ちなみに「人権」はチベット語で「ドワミートプタン」というそうです。む、難しい発音だ。
 「プー・ラワン・ゴー」
 「……」
 「これはチベットに自由を、という意味です。プー・ラワン・ゴー」
 「プー……」
 ダメだよ盛り下がっちゃったよ!?
 「あの、チベット語間違ってますか?」と近くにいた家族連れのチベット人男性(面識なし)に声を掛けると、「何て言ってるの? 難しい日本語よく分からなくて」。うわーん。「あの、一応、チベット語のつもりで…(汗)、Phöö Rangwang Go! と」「あ、Phööって言ってるの! うん、Phöö Rangwang go! ね」。おっ、ノってくれた!
 すると横からチベット人女性が「ラワンじゃなくてRangzen(ランゼン)でしょ?」
 「いやあの、Rangzenはファイティングするみたいなので…それでPhöö Gyel Looo!(プゥー・ギャ・ロー!) ……と」
 「ああ、Phöö Gyel Loooo!! 」
失笑をかってるのか喜んでもらってるのか分からないけど、とにかくチベット人に「日本人ががんばってチベット語に挑戦してるらしい!」とは伝わった! と喜んだその時! ハンドマイクのない後ろのほうから
05031210 「Free Tibet!!」
 「Free Tibet!!」
 「We Want Justice!!」
 「Free Tibet!!」

 びっくりした。
 なんというか、その、Nさんの木訥としたアピールが4分の4拍子(ズン・チャ・チャ・チャ)だったのが、列の後方から沸き上がったリズムは2分の2拍子(ズン・チャ! ズン・チャ!)ですよ。ロックですよ
 するとたちまちチベット人たちがそのアピールの波に乗って、今度は置いて行かれてるのは日本人のほうで。チベット人たち自身の大合唱が沸き起こったのでした。
 「Tibet For!!」(チベットは!)
 「Tibetan's!!」(チベット人のものだ!)
 「プェギ・ダクポ!」(チベットは!)
 「プェバ・イン!」(チベット人のものだ!)
 「Dhalai Lama!」(ダライラマ法王に!)
 「Long Lives!!」(ご長寿を!)
 「プェ・ランゼン!!」(チベット独立!)
 「ツァンマ・イン!!」(その通り!)
アピールはすべて掛け合いで、1人が叫ぶと、それに呼応する言葉が周囲から沸き起こるというもの。格好いいです。インドや海外で行うチベット人たちのアクティビティの時にはこんな風に叫んでいるとのことでした。
05031217 「Chinese!!」
 「Quit TIBET!!」
 「Chinese!!」
 「Booooo! Shit!!!」
に至っては、あちゃちゃマズイかも、と一瞬慌てたりもしましたが……思い返せば声を発しているのはチベット人自身。法王がなんと言おうと、亡命チベタンたちの本音はそうなんだろうな、と感じた出来事でもありました。それに、日本人が日本人の頭で考えていただけでは、ダライラマ法王の長寿を祈る、というフレーズは出てこない。ああ、このへんの発想や価値観がチベットなのかぁ、と感じたり。
 Nさんも「チベット人自身のパワーを日本で初めて見た」と言ってました。予定外のことではあったし、私ら日本人のチベット語があまりにもヒド過ぎた(!?)のが直接の原因だったのかも知れないんですが、思いがけずチベット人自身の言葉でアピールしてもらえて、本当にいいマーチになった、一緒に歩くことができて良かったな、と思いました。

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Comments

まいど、Nです。はは。
いやあ、マーチの前にチベット人に発音を一応確認しておくはずが全く忘れて、どたばたしたまんまマーチに入ってやけくそ状態でしたが、それが良かったですね。
大体私の役割はこういうことらしくて、あまりにも適当だったり見当違いだったりするので、回りの見ていられなくなった人が大活躍するというパターンです。
自分としては、うれしいですねえ。

ところで、「Booooo! Shit!!!」は「Bull Shit!!」じゃなかったですか?私もやばいとおもいました。
しかし、ルンタさんが仰るようにチベット人の本心はこうなのだろうし、日本人とははるかに本気度が違いますね。
それが出てきたのは吉兆かな?

Posted by: N | 2005.03.15 at 10:54 PM

Nさんどうもです!
あぁっNさんのアピール控えめでとても良かったですよう。なんかちゃかした書き方をしてしまって申し訳ありません。
「Bullshit!」なるほど! 単語自体を知りませんで(すいません)、今辞書を引きました。Shit! だけ分かったので、てっきりブーイングをカマしているのかと思ってしまいました。(って、こんなところに罵語を書き倒して、英語読める人には顰蹙かしら)
ヨーロッパでも同じ3月12日にマーチがあったようで……こんな記事が…
http://www.savetibet.org/news/tibetnews/newsitem.php?id=390
ちゃんと読んでませんが、写真だけでもなんかスゴイです。シンポジウムやってマーチやってチベット文化ショーやってクラブでオールナイトだとか。参加1000人!

Posted by: うらるんた | 2005.03.16 at 10:29 AM

先日は最後までおつかれさまでした。いろいろとまことにありがとうございました。
たくさんのことを考えさせられ、知ることのできた貴重な一日でした。

もう、すぐダライラマ法王のお話を東京で聞けますね。楽しみです。

Posted by: Chiba | 2005.03.18 at 05:20 AM

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Tracked on 2005.03.15 at 01:53 PM

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