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2005.03.28

“OLダライラマ”

takano 「ちべ者」さんで「OLダライラマ」と紹介された謎の番組(>嘘)、見ました。
 番組内容詳細はご本人のサイトでどうぞ(画像もそこから貰ってきましたごめんなさい)。
 月末と年度末の雑務仕事が立て込み、帰宅が0時40分くらいだったから、最初の10~20分は見逃したけど、たぶんだいたい見た。ラダックでシャーマンに占いをしてもらう場面から始まって、デリー経由パタンコット経由でダラムサラ行ってました。シャーマンの占い、アムチの診療、アマラの料理、クショラの踊り、ゲンラの語り、ギャワ・リンポチェの握手――と、押えるポイント押えまくりって感じで、「風の旅行社さんGJ!」かと。1年放浪ではなく1カ月の旅行でこれだけ押えるのは相当頑張ってコーディネートされたと思います。同じ旅モノで、この前見た「シャングリラ」が「2週間の(長期)ロケ」をうたいものにしてたことと比べても。それにしても、やっぱりチベットはいいですねえ。
 著作(Amazon)も売れてるらしいんですが、私の側に「あ~、後藤ふたば系?」(※)みたいな、ちょっと食わず嫌いな部分もあってまだ読んでません。(※私の世代には後藤ふたばさんという女性旅行作家がいて、「チベットはお好き? ―女ひとりラサへカイラスへ」という旅行記があって、元気印女性の向こう見ず一人旅プラス自分探しそのままの私がイチバン! みたいなチベット本のハシリになったんですねー。読んだ内容はもう忘れちゃったんですが。あ、チベット女性一人旅モノの先達にはアマ坪野和子ラのラサエッセー「チベットで深呼吸」がありますがあれは別格^^;)
 ……てなわけでちょっと斜に構えつつ見たんですが、いやいやいや、面白かったです。「イマドキきゃぴきゃぴ女性(を装ったたかの氏)」がダライラマ萌えしつつイケメンチベタンにきゃぁきゃぁと旅をする、というノリで、登場するチベット人もなかなかイイ男ぞろいで(笑)。チベット仏教僧に懸想しちゃうのを懸念してたんですが、まぁそんなにヒドい事態にはなってなかったし。
 そういえば3月10日記念デモの時、周囲をきょろきょろしていた参加者が、「たかのてるこさん来てないかなぁと思って…」とつぶやいてたっけ。ええーっ、来ないでしょこういう所にその手の人はー、と驚いて尋ねたら、「私あの人がすごい好きで。本を読むと、チベット問題に関心持っているみたいだったし…」と言ってた。人気あるんだなぁ、単にラオスやモロッコ後のマイナー旅行先としてチベット選んだだけならちょっと罪作りかも。
 番組のほうは見ながら甘酸っぱいような生暖かいような気持ちになってきて、なんだこの気持ちは、と考えてみたら、私が初めてダラムサラを訪ねた1991年の旅行ルートって、この「OL旅行」と順番は違うけどほぼ同ルートだったのでした。
 タイ・ネパール経由で陸路インドに入り、マジュンカティラ(デリーのチベット人居住区)を経て長距離バスを乗り継いでダラムサラ、それからマナリー経由でラダックとザンスカール。ダラムサラではやっぱり「ダライラマ14世に一目…」という動機があって、思いがけずクンドゥンにお目に掛かって。当時既にチベットに転がり墜ちていたけど、アレで這い上がれなくなったような気がする。旅行記書いて同人印刷してダミーサークル作って学祭で売るくらいの自己顕示欲はあったし(苦笑)、「若い女の子自分探しの一人旅」ってのは当たらずとも遠からずな旅だった……たぶん。うはぁ。あの旅から私はいったいどこまで前へ進めたんだろうか。
 たかのてるこ氏って現在の私とそう大きな年齢差はない(向こうから見たらあるのかな!?)と思うと、14年前に21歳の私が旅したルートをきゃぴきゃぴ旅できるパワーはすげえなー、とも思うし、どうふるまえばどう映るか、どう行動すれば番組が成立するかというそれなりに老成されたしたたかな計算があってこその企画旅行だったんだろうな、とも思った番組でした。14年前と同じことやれって言われてもできないもん、私。トシとか見栄とか危機管理とか、くだらないモノがジャマする。んじゃ、そこは14年前に既に通った道だとして、それから何を知りどれだけ先に進み今なにを残せたか、というとそれもない。チベット語が話せるようになったわけでもなく、仏教の教えを学んだわけでもなく、例えば仕事でチベットに関する何かまとまった蓄積ができたわけでもなく……うへー…。
 とまあ、ダライラマ14世関連で自省的になるちべ者さんに比べ、旅行番組で己を振り返っちゃう私の底の浅さといったらないんですが、すみません。いやぁほんと、若かりし自分のまき散らした行動を思い浮かべて冷や汗モンの番組でした。
 ちべモノ的には、スタジオコメンテーターにはツッコミ役の島田紳助以外に、「チベットでは~~という意味があるんですよ」とか「この~~は~~~ですね」とチベ知識を補足してくれる人がもう1人いると良かったかもですが、まあ、そういう番組じゃないし。
 番組で印象的だったのは、「アイウォントスィーダライラマ!」と大騒ぎするたかの氏に、「なぜ君は直接会いたいんだ?」ととまどうチベット人男性の表情ですかね。
 「君が会ってどうするんだい?」
 「会って考えていることを聞きたい」
 「考えを知りたいなら講話を聞けばいいし、たくさん出ている本を読めばいいじゃないか」
 「だってカッコイイし、私をアピールしたいし、会ったら人生が変わるような気がするんだもん!!」
 「……」
(↑記憶で書いてます。だいたいこんな流れだったような)。わはは、チベット人が正しいだろ、そりゃ。会えなきゃ番組のオチがつかない、というのはあったんだろうけど。
 「金八先生に似てるよ」と言われたゲンラの「なぜ求めるんだ。大切なのは執着ではなく愛すこと。世の中に変わらないものはない。執着からは何も生まれない」という語りも、ああチベット人だなあ、という感じで良かったし、何より、「ホワットイズミーニングオブライフ?」「アーユーハッピー?」というすごい質問に応えたダライラマ法王の言葉も深かったなあ。
 「生きることの意味は分からないが、ひとつ言えるのは『ここに自分が存在している』ということ」「幸せかどうかというのは自分の心の状態が決めるもの。私のこれまでの道のりは平坦なものではなかったし、困難な環境にあったこともあるけれど、常に誠実に受け止めようと努め、その中で平穏な心の状態を保とうと心がけてきて、今、私の心はかなり平穏だと言えます」(←これも薄い記憶で書いてます)
 番組直前に電話を掛けてきて「人間関係がしんどい、他人のやっかみや敵意を感じて精神的に参っている」とこぼしていた知人に聞かせたい、とちょっと思ったり、一方で、この日アメリカ留学中の友人から届いたメールに「これまでの仏教哲学の世界観とは違った切り口で社会を分析した時に『知のバランス』を考えた」…とあったことも思い出し、ギャワ・リンポチェという存在の立ち位置と直面する世界とのバランスに思いを馳せたり、しながら見ることが出来ました。(なんか番組そのものとはズレまくった感想だ……)
 <本筋とは関係ないアレコレ>
 ・「ダラムサラには列車とバスを乗り継ぐしかない」→ダラムサラにはデリー郊外のチベット人居住区マジュンカティラから直通の夜行バスが出てます。400Rsくらい。
 ・「チベット仏教寺院では厳しい問答で修行している」→うわっ! ラダックの寺院を訪ねるシーンでなぜラサのセラ寺が挿入されるの!? たかの氏もいてるし。前半10~20分見逃してたけど、たかの氏が本土側を旅していた描写もあったの?

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Comments

冒頭でほんの数分、ラサを旅している風景が映ってました。

ちべビア:

ダラムサラにダライ・ラマ法王のインタビューに来た日本の某大新聞の女性著名記者は、何を勘違いしたのか酸素ボンベを担いできて、笑いものになったという事件がある(出典:どっかの本)

Posted by: あさだ | 2005.03.31 at 03:53 PM

こないだのダラムサラでのティーチング行ってきたんですけど、外国人謁見が決まったのが我々が帰らねばならない日(ガーーン!)一緒に行った友達は以前謁見できてて、その話を聞くたび何だかジェラしいやら切ないやらで・・・。TV観ていて私も金八カルマの言葉に「う”っ!」ときました^^;チベット本土で出会った人から「貰ってしまった宝物」にお祈りしながら、会いたくても会えないその人の悲しさを思って自分の執着心を反省。でも根本はてるこさんと同じくミーハーなんですよ~私も~^^;年代的には彼女よりひとつ上なんですけどね~~(笑)

Posted by: さちらも | 2005.03.31 at 05:28 PM

ルンタメンバーですが、うらるんたさんの旅歴など知らなかったので、たかのさんネタから思わぬ収穫でした^^。学祭で売った旅行記、是非読んでみたいです。回報で連載なんて、いかがですか?
2003年秋、法王様来日講演の時、偶然たかのさんをお見かけし、無理やり話し掛けてしまいました。なんだか嬉しかったです。一般の方のような、芸能人のような・・。(こんな私も、ミーハーです<さちらもさん。)

Posted by: ももちべ | 2005.04.02 at 12:34 AM

>あさだ様
そうだったんですか>冒頭数分間は本土
つーことは何ですか、
「ダライラマ萌えしてチベットに行ってみたけどダライラマどこにもいないし写真もない~、えーっココにはいないの!? しょーがない、インドまで追っかけるかぁ~」
というコンセプトだった訳ですか(笑)!
いっそのこと「『無知』設定」を逆手にとって、法王の写真を見せまくり「ドゥーユーノーヒム? アイウォントスィーヒム!」「ホエァーイズヒー! ホワイノーヒズフォト!?」とかやってほしかったですね…はははは ←無茶苦茶言ってます

Posted by: うらるんた | 2005.04.02 at 10:37 AM

>あさだ様追伸
 私もその伝説きいたことあります! 半分都市伝説と思ってるけど(^^; だってボンベなんて飛行機に積めないじゃないですか)、誰から聞いたんだったか。既に亡き「××ジャーナル」編集長とかされた方ですよね。(あ、亡くなったのはご本人ではなく××ジャーナルです)
 自主制作映画「チベットチベット」には、中国共産党のエライ人の家族らしい女性が鼻にチューブ差し込んで、後ろの付き人が酸素ボンベ抱えてポタラ観光している様子が映ってました。笑えますよ。

>さちらも様
きっと「ダラムサラにまたおいで」っていうことなんだと思いますよぅ。私がロサルに滞在した2002年春は、謁見やティーチング自体が中止でした。「この奥に法王がいる」っていう存在を感じながらコルラ道をぐるぐる回る雰囲気もまたイイんですよね。
個人的には……握手してもらった立場ではあるんですが……自分は前に立たせてもらえるほどたいした人間じゃない、自分にとっては記念になるけど法王にとっては時間のムダなんじゃないか、などと思っていたたまれない気持ちではありました。
それにしても、二の腕が痩せて、ああお年なんだなあ…って思いました>「OLダライラマ」の睨下

Posted by: うらるんた | 2005.04.02 at 10:53 AM

>ももちべ様
 いつもお世話になっています! (といってもどなたか分かりません! ごめんなさい!)
 いやいや私の旅歴っていうほどたいしたものじゃなくてですね(汗)。学祭には90年と91年の2回、「大陸浪人」というダミーサークルでブースをもらい、写真展と同人誌販売をしました。「大陸紀行」ってタイトルで(恥)。90年は100冊、91年は200冊刷って、350円で売りました。手書きとかワープロ感熱紙切り貼りが原稿ですし、私自身もう持ってないので、どこかから出てきたら「うわ~~っ」と恥ずかしがって逃げ回ります(爆)。ダラムサラで知り合ったチベット人にインタビューして1章つかってまとめたりもして、作っていて今の仕事のマネごとのようで楽しかったです。

Posted by: うらるんた | 2005.04.02 at 11:07 AM

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