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2005.04.10

「風の王国 竜の棲む淵」

4086 というわけでチベ系ライトノベルシリーズ第4巻「風の王国 竜の棲む淵」。
 いやぁこれが意外に(といっては失礼か)楽しめました。悲恋の伏線アリ誘拐アリ魔薬アリ記憶喪失アリ殺されかけアリのめまぐるしい展開で、女の子受け止め損ねて涙目のヘタレサンボータ萌え~…って、もももしかして私、ライトノベルの楽しみ方を習得してきてる!? なんかそれもヤだな(^^;;;)。
 とにかくソンツェン・ガンポの息子クンソン・クンツェンと文成公主の政略結婚カップルが主人公の古代吐蕃ロマンシリーズ、結婚から2年経って、ようやくヤルルン渓谷へ……はまだたどり着かず(笑)、ヤルルンへ向かう途中のコンポ(現コンボ)が舞台。今の地図だったらニンティ(林芝)とかある辺りですか。
 詳しくは→ Amazon bk1
 <以下ネタバレもたぶんあり注意>
 行ったことなくて詳しくない地域(つーかいまだに全面外国人未解放)で土地鑑もないし古代史も知らないのでするーっと読んじゃいました。ケサル王伝説の聖湖パソン・ツォ(タクスム・ラムツォ)みたいなのが登場したり、高い山が見えてナムチャバルワ峰がほのめかされたり……とかの小ネタがあるとチベ者には嬉しかったんですが、気付かず(スルーしちゃっただけかも)。
 著者の方は専攻でもあって思い入れ深くすっごくいろいろ調べてるみたいなので、舞台装置に登場する(落ちたものは2度と浮かび上がらない)「竜の淵」とかそっから流れ落ちる滝とか、元ネタ(モデル)はあるのかもしれません。
 とりあえず、松州遠征の背景設定が伏線としてちょっと生かされて、記憶飛ばすトンデモ魔薬とか出てきてちょっとハッチャケてくれて(その調子でもっとどんどん行ってほしい。ちなみにコンボと言えば毒を盛られる、ってのは基本らしい?)、悪役になりきれない悪役回り設定の女性なんかも出てきて、まーまーファンタジーっぽいかな。記憶喪失と「失われた自分(感情)を取り戻す」仕掛けはもっとお約束的に盛り上げてくれてもよかったなーとも思うけど。最後のほうだいぶ駆け足です。タイトルにもなってる「竜の淵」、クライマックスの山場として、主人公(吐蕃王でも公主でもどっちでも)が謎解きしてたどりついて何かするんかと思ってたら、敵役の女性が「こちらへ」とか簡単に案内して連れて行っちゃうんだもんなー。ちぇ。
 後書きに「3月発売の『コバルト』で漫画化されます」とあったので、へーっそれは見てみなきゃ、と、帰宅後、地元のチェーン書店「ファミリーブック」へ。そしたら店頭に並んでる「風の王国」を初めて見ちゃったよ(しかも平積み)!! 第1巻とか6刷になってて、わぁホントに売れてるんだ、続編も出るはずだあ、と何か感慨に耽ってみたりして。
 これまでの感想はそれぞれのリンク先へ→第1巻第2巻第3巻

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Comments

>後書きに「3月発売の『コバルト』で漫画化されます」とあったので  

昼休みに本屋で買ってきました。すっげー恥ずかしかったです。でもまだ読んでません。さすがに職場で広げることも出来ずに鞄の中で眠ってます。
中学の頃にエ○本買いに行った時のことを思い出した・・・。(笑)

Posted by: 風来坊 | 2005.04.12 at 12:44 PM

おおー風来坊さんも買われたのですか、さすが蒐集家! 「Cobalt」なんて雑誌(季刊の小説誌でB5判くらい)、本屋でも女子高生が集うような特殊な棚にあるでしょうし……「すっげー恥ずかしかった」お気持ちお察しします(^^;
いまごろはどこかで漫画版を読まれている頃でしょうか~。すんごい少女ちっくな絵柄で、薄絹のようなさらさらふわふわした衣装になってます。風来坊さんの萌えがあるといいんですが…(男性好みじゃないんだろうな、ああいうの)。

Posted by: うらるんた | 2005.04.12 at 07:53 PM

>「Cobalt」なんて雑誌(季刊の小説誌でB5判くらい

えっ?マンガ雑誌でA4ぐらいありますよ。
最近はバーコードで読むので裏返して店員さんに渡しても不審がられることは無くなりました。いい時代だ。

>いまごろはどこかで漫画版を読まれている頃でしょうか~。

まだ仕事中です。
今、突然死したら・・・と思うとゾっとします。

Posted by: 風来坊 | 2005.04.12 at 08:55 PM

私はまだこの本を読んでないんでよくわからんけど↓ここ見てると”地図がないとわからん”という意見がありますね。るんたさん作る気ない?
http://book3.2ch.net/test/read.cgi/magazin/1110763531/l100

ちなみに史実を書いた本を知ってたら教えてください。

Posted by: 風来坊 | 2005.04.21 at 12:06 AM

>風来坊さん
Cobalt読破お疲れ様ですー。私、レスつけた時「週刊少年ジャンプ」とかの大きさをB5と勘違いしてました。ジャンプは大学ノートより大きかったのか。すいません。
地図や史実に関しては3巻目の時に伝言板でorubhatraさんからご教示いただいて、山口瑞鳳「チベット」(東京大学出版会)にかなり忠実に準拠していることを知りました。(もちろん「チベット」では7行くらいしかない記述を想像と考察でふくらませて数章のエピソードができてたりするわけです)
「チベット」の口絵にある「吐蕃時代のチベット」という地図が、小説世界中に登場する地名をかなり網羅しているので、(基本文献みたいなモノなので持ってる人も多いとは思うのですが)参考までに上げてみました。
http://blogs.yahoo.co.jp/ura_lungta/1922578.html

Posted by: うらるんた | 2005.04.25 at 03:26 AM

>私、レスつけた時「週刊少年ジャンプ」とかの大きさをB5と勘違いしてました。ジャンプは大学ノートより大きかったのか。すいません。

すいません。コピー用紙と比べてみたら小さかったです。やっぱりB5ですね。どうもすいませんでした。

>「チベット」の口絵にある「吐蕃時代のチベット」という地図

しかしチベットの地図って海岸線が無いから道が載って無いとどこがどこかわかりにくいもんですね。でもこの時代にひょっとしたら遣唐使も吐蕃まで行ってたかもしれないと思うとちょっとわくわくしますよね。

Posted by: 風来坊 | 2005.04.26 at 12:59 AM

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 わータイトルが短くまとまらない。  「ちべログ」で風来坊さんに「地図ないの?」とコメントもらったので、ここに項目作って上げておきます。チベット文献の基本中の基本・山口瑞鳳「チベット・上下」(東京大学出版会)からの引用です。この基になった地図はきっと中国語文献にあるんだろうなーと思うです。  このテキストは大急ぎで書いてるので後で記述を追加すると思います。...... [Read More]

Tracked on 2005.04.25 at 03:19 AM

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