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2005.06.29

「無国籍」

mukokuseki タイトルと、著者自身が無国籍(だった)という紹介に興味を持って買った本。
 しばらくそのままになってたのを、東京行きの新幹線に持ち込んでようやく読破。著者自身の体験や感情を自伝的に綴った前半部分は、引き込まれて一気に読んでしまった。
 チベット人に「チベット」という国籍はない。それで、チベットやチベット人と接していると、思わぬところで普段自分が意識してない「国籍」だとか「○○人とは何か」……なんてことを考えさせられたりする。
 「無国籍」の著者は日本生まれ。大陸出身の“外省人”だった父親が、1972年の日中国交回復(=台湾との外交断絶)の際、国籍を「中華人民共和国」と切り替えることに抵抗を感じ、「中華民国」にこだわって、家族全員で(日本政府への外国人登録上の)無国籍を選択した。まぁそれは日本の役所の書類上の扱いで、台湾って島と台湾の政府は実際に存在するわけだから、日本では日本政府が「中華民国政府」を認めないために書類上「無国籍」となるけど台湾へ行けば中華民国政府の国民として扱ってもらえる……はずが、日本で生まれて戸籍登録がなかったために、台湾入境にビザを要求される「どっちつかず」状態を強いられることに。実体験に基づくエピソードの数々を興味深く読みました。
 で、私がチベットと関わる時、無国籍とはどういう状態か、無国籍者として保障される基本的権利とは――なんて概念上の議論とは別に、「日本国外にいる『無国籍』な人はどうやったら段取りよく日本に招くことができるか」とか、日本のビザを取得する上での注意、なんてことが欲しい情報としてあったりするんだけど、この本はそういう実用的な部分とは違いました(当然ですが)。そういうノウハウはどこで身に付けたり蓄積したりできるのかなあ。
 ところでこの前、県の外国人登録者数の統計をみていたら、登録者総数約4万7000人くらいのうち、「無国籍」が確か300人くらいいたかと。「無国籍」にあるように、台湾籍の人が日本の書類の扱い上「無国籍」になっていたりするケースかもしれないし、国際結婚の非認知婚外子などもっと深刻なケースかも知れないんだけど、300人、多いのか少ないのかふうん、と考えました。
 詳しくは→ Amazon bk1

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