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2005.12.18

ゲーン・ダヤンハーンのチベット古歌ライブ

kouen02 日帰りで銀座へ。街のイルミネーションや歩いてる人の格好がえらくオシャレで気後れしつつ「柴田悦子画廊」竹内淳子さんの個展「チベットの愛した歌」と、ゲーン・ダヤンハーン&川辺ゆかさん&赤澤淳さんの記念ライブ。
 竹内さん、竹内さんの友人渋谷さんがチュバ姿でかいがいしく立ち回り、川辺さんもゲーンラーももちろんチベット装束。敷居の高かった「私場違いかも」な銀座の空気が、画廊に1歩入ったとたんかき消えてバーチャルチベット異空間(笑)。すばらしい。旧知のチベ友風来坊さん苦沙弥さんがいらしてました。
 異端の活仏というか破戒の詩人というかなダライラマ6世の残した詩をテーマに描いた作品は、羽ばたく白鳥や舞い落ちる羽根のモチーフと、チベット文字や仏具によく掘り込まれている紋様などの幾何学的モチーフと、ほぼ等身大くらいのスケールで描かれた人物とが大胆に配されて、実物に囲まれてると圧倒的な迫力。現実と幻想の中間くらいにいそうな人物は、皆どこか無表情に遠くをみていて、視線の先になにがあるんだろう、と竹内さんのイメージするダライラマ6世の詩歌の世界を想像したのでした。
 そんな濃密に幻想的な空間に、曲目は古典ナンマ(宮廷音楽)スタイルの「アマレホ」、モンゴルのオルティンドー(長歌)、中津川の「ほっちょせ節」、八重山の子守唄、トゥシェー「シャルルンタク」、日本語訳詞での6世の詩歌……など。個展のテーマに合わせたダライラマ6世の詩歌を中心に構成したとのことでした。
 それから、ゲーンラーは「どんなに勧められても自分は絶対ハマらないと思っていたにもかかわらず1回見たらそのまま最後まで見続けてしまった」冬ソナ以降、韓国ドラマに熱中してらっさるそうで(I先生もはまっていると書かれとったなー、チベット研究界に韓流の風が吹いてんのかしら)、「今見ている『チャングムの誓い』のテーマ曲がなかなかいいんですよ。何がいいって、チベット音階とまったく同じなのでチベットの楽器でそのまま演奏できる」とまた非常にマニアックな点に着目、『チャングムの誓い』テーマ曲(もともと朝鮮古語の歌詞を、中国の朝鮮民族留学生に訳してもらったという現代ハングル訳詞で)ダムニェンで演奏するという二重三重のコラボレーションも。なんだかものすごくピンポイントにマニアックなんですが(笑)。さらっと「曲をつけてみました」と紹介していた歌もあったんですが、ゲーンラーが作曲もしたんでしょうか。どこまで多才なのか、底知れない御方です。髪が伸びてますますチベタン化し、ダシェーを巻く日も近そうでした。
kouen03 竹内さんのお人柄と人脈で、来客として会場を訪れていた人たちもそうそうたる顔ぶれ。
 一度だけメールやりとりしたことのある写真家Nさんとも初めてお目にかかってしまったー(緊張)。“著者近影”で顔写真をみる機会はあったけど、そんなに記憶力はよくないので紹介されるまではNさんとは分からず、「誰か分からないけど(言葉は悪いけど)クリエーター臭というかタダモノでない感がものすごく漂ってる人だなー、さすが東京だなー、そんでもって絶対元パッカーって感じー」とちらちら見ていたらそれがNさんでした(大変失礼致しました)。ちょっとどきどきしつつ「以前『月刊カメラマン』の“カメラマン最前線”で特集されてたの読みました、あれ格好よかったです」と言ったら「あれずいぶん前ですよ」と驚かれたり。へへ言っちゃった。(確認したら1994年3月号だった。ほんとだ、すげー前だわ←まだ持ってるし)
 あと個人的に「おおっこの人が!」とカンゲキしたのは、エレキ馬頭琴の製作者オカモトさん。滋賀在住当時、チベ知人に「すっごいヘンで面白いサイトがあるんですが、この人京都の方だそうですけど」と教えてもらい、見ると「電動ドンモ」(ミキサーじゃなくドンモの電動化!!)「自動五体投地人形」(よく分からなかったので今回聞いたら、マニ車を回すとその上で人形がぱたぱた五体投地するらしい。回転エネルギーの効果的利用!?)「リチャージャブル電動ツァンパ練り器」(わははは、もう字づらだけでおかしいよ!)。なにこれすげー本気こもってる、と大ウケし(明和電機とか「なんでもつくるよ。」とか大好きです私)、近くにお住まいならぜひ一度お目にかかりたいと思いつつ縁は訪れないまま転勤で滋賀を去ったのでした。普通オフの席でオンの話はあまりしないようにしてるんですが、「サイト見ました面白かったです! 体の中のものまで!」と大はしゃぎ(大変失礼致しました)。
 ほかはチベット絵地図画家のタニグチさん、美大出身で現在は建築家の女性、画家のサトウさん、すんごくかわいい音楽大学の学生さんなどなどアート系の方々がずらり。竹内さんとタニグチさんとサトウさんはその昔、同様にチベットを目指していた中国旅行中に上海のホテルで同宿して知り合ったとのこと。中国旅行中に上海のホテルで同宿、ってとこまでは、まあ当時浦江(プージャン)のドミくらいしか個人旅行者が泊まれる安ホテルはなかったから珍しくも偶然でもない必然の出会いといえる訳だけど、専門で絵を描く同年代の女性が揃う、ってのはそうそうないだろう偶然で、「呼び合う」ことや「巡りあわせ」ってやっぱりあるんだなあ、と感じ入りました。画廊の店主悦子さんも「さすが銀座」な素敵な方で、すごく圧倒されたまんま、他の方々よりちょっとだけ早く失礼して新幹線で帰路につきました。

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Comments

ここまで書かれてしまうと私はもう書くことないっす。しょうがないんで前日の話でも書くかな?
しかし今回のライブはなかなか場所的にもいい雰囲気でしたね。ハーン氏の話も気がついたら講義になってしまっててメモ取らなきゃ!なんて思ってしまうのはご愛嬌。しかし表の世界では忙しいはずなのにいつ練習してるんだろ?
それにゆかさんも相変わらずいい歌声してました。無茶苦茶緊張しーらしいけどそんな感じはあまりせず聞きほれてしまいましたね。
あと今回初対面の赤澤さんはプロ好きのプロ演奏家らしくいろんな楽器の使いこなしには感心いたしました。確かに目をつぶってたらバイオリンの音が馬頭琴に聞こえました。
さらにオカモトさんは今回の京都~東京の運転手や現場のセッティングをするなど裏方をされていたそうです。お疲れ様でした。

こういうの関東でやってくれたらまた追っかけさせてもらいますわ。

Posted by: 風来坊 | 2005.12.20 at 01:28 PM

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