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2006.11.19

法王インタビュー(フジテレビ「スタ☆メン」)とデリーのハンガーストライキ

 仕事しながら職場でフジテレビ「スタ☆メン」
 上旬に来日したダライラマ法王の単独インタビュー。インタビュアーは元NHK記者の池上彰氏。ながら見でちゃんと内容を聞いてなかったんだけど(ごめんなさい)、チベット語通訳介さず英語での直接インタビュー。日本語音声かぶせずに字幕にすりゃあいいのにもったいなーい! 英語なら分かる人多いんだし(法王の英語はシンプルで分かりやすいし)、直接ナマ声を聞きたいじゃんねえ。
 チベットとダラムサラの位置関係を示す地図のフリップ(「ダラムサラ」という地名表記はなく「チベット亡命政府」となっていた)とかも出てきて、「現在も年に1000人以上の難民がヒマラヤを越えている」という説明もあったので、今日まさに亡命社会のチベタンが揺れてるビビッドな話も出るかな、と期待して聞いたんだけど、何もなくてガッカリ。
Hansut 20日に中国の胡錦涛総書記が訪印するのね。APEC(アジア太平洋経済協力会議)に出席した足でのアジア4国外遊なんだけど、中国の国家元首としては10年ぶりの訪印(参考リンク:iZa!/中国企業進出、インドに警戒論)。中国とインドは“停戦状態”で、国境問題(アルナーチャル・プラディシュ)はじめ多々懸案事項があるんだけど、チベットもその「火種」なわけで。
 現地の友人から昨日(18日)届いたメールに驚きました。

(以下引用)
今、ダラムサラは不穏な空気が……。
中国総書記の訪印に合わせて、ユースコングレス婦人連盟9-10-3チベット民主同盟SFT(スチューデント・フォア・フリーチベット)が、デリーで大規模なデモ行進を計画していて、今日も4台のチャーターバスがデリーへ出発。ダラムサラのポリスも阻止しようと、張り込んでいる状態。 ユースコングレスの議長には、ずっとポリスがついて歩いてます。

 そうか、グチュスム(Gu-Chu-Sum/9-10-3)の人たちも行ったんだ……(当然か)。活動費として、日本円換算で15万円近く(うわー!)前借りしていったそうで、皆存在賭けて必死なんだなあ、と知ってる幹部やメンバーの顔を思い浮かべてなんともいえない気持ちになりました。
 参考リンク→Tibetans greets Hu Jintao with Protest(チベット人が胡錦濤を抗議で迎える)(Phayul.com) 日本語での記事は以下しかみつからず。

亡命チベット人ら、胡国家主席のインド訪問に抗議 - インド
 【ニューデリー/インド 18日 AFP】20日から23日まで予定されている胡錦濤(Hu Jintao)中国国家主席のインド訪問に抗議し、ニューデリー(New Delhi)でリレーハンガーストライキが行われている。写真は18日、ハンガーストライキに参加し、メッセージを掲げる亡命チベット人の活動家。(c)AFP/MANAN VATSYAYANA
 (AFP通信へのリンク。画像はここからもらいました)

 グチュスムの人たちも、皆温厚なお坊さんたちなんだけど「ここでアピールしなければ」と思うんだろうなあ。胡錦濤ったら89年にラサで人民解放軍に銃をぶっ放させて戒厳令敷いた張本人(当時の西蔵自治区党書記)だもんなあ……。
 メールくれた友人は「強硬な活動をすることで、ダライラマ法王の築いてきた中道政策やインドとの関係がマイナスになったら元も子もないのに。ダライラマ法王の費やした時間、信頼関係、インド政府のチベット難民への寛容……」と心配していました。それも確かにその通りで、亡命から47年、チベット人の「仮住まい」であるはずの居住区には、ホテルや商店が立ち並び、世界中から旅行者が集まり、リチャード・ギアが別荘を建ててしまうほどのいびつな状況に。それもこれもインド政府との微妙なバランスで続いてきたもので、ただし一方でチベット人の閉塞感はぎりぎりまで来ていて……。
 Gu-Chu-Sumの人たちもYouthCongressの人たちも、非暴力主義は貫くはずと信じて(今デリーでやってるのもハンガーストライキだし)、ラサで暴力で言論を封じられた人たちが、デリーでも武力制圧されるなんて悲劇が起きませんように。

 法王インタビュー終了後の「スタ☆メン」は、そーゆーリアルタイムな話題とか法王の発言内容には踏み込まず、「天真爛漫な人柄を感じました」(池上彰)とか「自分も会って話したことがあります。英語も堪能で自然科学の知識もすごい」(宮崎哲弥)とか、会いました自慢だの知ってます自慢合戦になって終わり。えーっ待て宮崎哲弥、チベット問題を読む回の「ミヤザキ学習帳」(週刊誌の書評連載)割と良かったのにー。それじゃインド旅行中のバックパッカー同士の会話だよう。
 ダライラマ法王の話題になるとなぜかこういう展開になることが多い。それだけ、ダライラマ法王以外のチベットが知られていない、ってことなんだろう、ある意味当然かも、とも思うのでした。

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