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2011.05.27

[モンゴル]シリンゴルで何が起きているのかの経緯まとめと30日の抗議活動

Location_of_xilin_gol_league_within  モンゴルの草原地帯、シリンゴル盟*が大きく揺れています。
 チベット人から経緯と現在の状況を尋ねられ、説明のためまとめたので、ブログにも載せておきます。現地からの情報にはタイムラグがあり、状況は現在進行形で変わっています。2011年5月27日正午時点で、私(うらるんた)が状況把握できた範囲(当然、すべて2次情報です)でのものとご了承下さい。

 *モンゴルでは清朝以来の統治機構に由来するアイマク(盟)―ホシュー(旗)―ソム(鎮)の行政区分が残る地域があり、シリンゴルはその伝統的行政エリアです(近年、多くが「市」などに再編されつつあります)


現時点での日本語報道は以下の通り。

中国:内モンゴルで1000人抗議行動 炭鉱開発に反対(2/26毎日)
http://mainichi.jp/select/world/news/20110526ddm007030078000c.html

中国:内モンゴルで1000人抗議行動 炭鉱開発に反対
 【北京・工藤哲】中国内モンゴル自治区北東部の西烏旗の地元政府前で24日、炭鉱開発による環境破壊に反対する住民約1000人の抗議行動があり、4人が警察に逮捕された。英BBC(中国語電子版)が報じた。
 現場周辺では従来、炭鉱開発業者による環境破壊から家や牧場を守るため30人余りの住民が集団で地元政府に対応を求めていた。住民の中心的存在だった遊牧民の莫日根さんが今月10日に石炭を積んだトラックにはねられ死亡し、住民は地元政府に死亡の原因究明を求めていた。
毎日新聞 2011年5月26日 東京朝刊

学生2千人が抗議行動 中国の内モンゴル(5/26共同/産経)
http://sankei.jp.msn.com/world/news/110526/chn11052601370001-n1.htm

学生2千人が抗議行動 中国の内モンゴル
2011.5.26 01:36
 英BBC放送(中国語電子版)などによると、中国の内モンゴル自治区シリンホト市の市庁舎前で25日、モンゴル族の学生ら約2千人が、石炭採掘による環境破壊に反対していた遊牧民がトラックにはねられ死亡したことについて、抗議行動を実施した。
 この遊牧民はモンゴル族で、仲間に呼び掛け炭鉱開発に反対するなどしていたが、11日に事故死。殺害を疑う住民が死亡原因の究明などを求め、24日にも抗議し、数人が拘束された。
 地元の警察当局は24日、遊牧民をはねたトラックの運転手ら2人を逮捕したと発表した。(共同)

内モンゴル自治区で数千人抗議 遊牧民ひき逃げ事件(5/27朝日)
http://www.asahi.com/international/update/0527/TKY201105260744.html

内モンゴル自治区で数千人抗議 遊牧民ひき逃げ事件
2011年5月27日0時47分
 中国内モンゴル自治区で遊牧民が石炭を運ぶトラックにひき殺される事件があり、反発が広がっている。在米のモンゴル系団体によると、25日に学生ら数千人が地元政府前で抗議したほか、30日には在外のモンゴル人住民による抗議活動が呼びかけられている。
 国営新華社通信によると、同自治区東部のシリンゴルの草原部では、一帯を走り抜けるトラックによる騒音や粉じん被害が出ていた。今月10日、通行を阻止しようとした遊牧民にトラックが突っ込み、約150メートル引きずってひき殺した。
 地元当局は運転手ら2人を逮捕したが、事件を知った地元住民らが反発。在米の南モンゴル人権情報センターによると、この地方の中心都市シリンホトで25日朝、約2千人の高校生らが地元政府前に集まり、モンゴル族住民の人権や尊厳を守るよう抗議した。地元住民が撮影した写真を同センターが公開した。26日も近くの町で遊牧民による抗議活動が起きた。(広州=林望)

5月27日の東京新聞(中日新聞)朝刊にも地図つきで詳しく経緯が出ていますが、ネットには流れていないようです。


 このことに呼応した中国政府への抗議活動が、5月30日(月)に世界各地で計画されており、日本でも、東京の中国大使館前への集合を呼びかけるメールや掲示板投稿が回っています。
 5/30東京大使館前抗議を呼びかける書き込み(一部)
 ・在日モンゴル人の抗議活動(座り込み)のお知らせ(在日モンゴル人自由談話室)
 ・在日モンゴル人の抗議活動(座り込み)のお知らせ(バー・ボルドーオフィシャルブログ)


5月30日世界同時抗議の背景

 5月10日に事件があり、遺族らの告発で5月18日に海外の民主系ニュースブログで詳細が報じられた後、5月20日にブログ「南蒙古時事評論」に「すべてのモンゴル人は5月30日にフフホトで決起せよ」という檄文が掲載されました。原文は中国内のインターネット掲示板に書き込まれたモンゴル語のメッセージで、この画像を貼り、中国語の訳をつけた檄文でした。
 *画像は割と小さく見えるので、もしかしたらタブレット型PCのようなものかも。最初に見たときは携帯電話のショートメールかと思ったのですが、モンゴル文字(正確にはウイグル文字)を表示できる携帯電話はまだないそうです。縦書き文字は横に倒して表示するんですね。なるほどなあ。画像を転載した中国語ブログなどでは、縦書きであるのを知らないようで、画像を90度ひっくり返して掲載しているものも見られます。

 南蒙古時事評論に載った檄文は、「ジャスミン革命2号発起人」を名乗る匿名ブログや民主系サイトに転載され、またたくまに広まりました。携帯電話のショートメールなどでも伝言ゲーム式に広まったと見られます。
 5月23日に、日本語に訳された文章が「在日モンゴル人自由談話室」(No.3328 - 2011/05/23 12:54:48)や「南モンゴルに自由を」(No.1305 - 2011/05/23 12:56:22)など在日モンゴル人向けの掲示板に転載された時には、「参加する大学:内蒙古大学,内蒙古師範大学,内蒙古民族学院,内蒙古工業大学,内蒙古徳徳馬芸術学校等」という1文が既に追加され、呼応した学生がいることがうかがえる内容になっていました。

 上記の在日モンゴル人向け掲示板ではたちまち「日本からも同じ日にモンゴル人を応援すべきだ」という返信がついています。同じ思いは世界各地のモンゴル人が抱いたようで、5月25日のRFA(ラジオ・フリー・アジア)中国語版の記事「蒙古族牧民因保護草場被害 蒙族学生游行請愿(モンゴル牧民は草原環境破壊の被害に苦しんでいる―学生デモは訴える)」(ドイツ発)では、ドイツ在住のモンゴル人民主活動家がインタビューに答え、「5月30日には世界中の亡命モンゴル人が結集して立ち上がり、東京、ロンドン、ストックホルムほかドイツの数カ所の都市で抗議活動が行われる予定だ」と話したことが報じられています。25日の段階で、東京で抗議活動をする方針が既に決定し、それがモンゴル人のネットワークでドイツまで伝わっていることがわかります。

 そもそもの、「5月30日にデモを」という匿名の呼び掛けは、今年2月に同じく匿名で展開されたいわゆる「中国ジャスミン革命」と同じ手法と効果*を狙ったものだと思います。けれど現実には、事態はもっと急速に激しく進展し、23日に牧畜民が、25日に民族学校の学生たちが実際に立ち上がりました。26日、27日も、一つの町の抗議活動が隣の町に波及する形で抗議が広がり続けている状況です。
 モンゴルの人たちの怒りは、ネット空間のバーチャルな攪乱戦などで収まるものではなかった、それまでに積み重なり溜めこまれ、押さえつけられてきた膨大な憤りが文字通り突沸を起こしたのだと思います。それは、おそらく(このまま収束する前に機に乗じようと攪乱作戦を思いついた)匿名の仕掛け人の思惑も超える怒りだったと思います。

*日時と場所を指定して「デモがあるぞ」とインターネットで話を広め、政府当局には警戒のための人的コストを割かせ、当日は実際にそこでデモが起きようと起きまいと、メディアを巻き込んだ話題作りを先行させ、自分たちの訴えを周知させる手法

 フフホト(モンゴル自治区の区都)での一斉決起を呼びかける匿名のインターネット檄文が先にあり、その呼び掛けに呼応する世界同時行動なので5月30日という日付が優先されるわけですが、個人的には、どうせなら土日にしてくれたほうが日本では人が集まりやすいのに~、などと、匿名の――おそらく内モンゴル本土の――仕掛け人に対してひとこと言いたく(ry(冗談です)。
 授業を休んだり、有休を申請したり、「学校や仕事を休んで1台の車に定員ぎりぎり乗り合わせて4時間かけて上京します」「関西では抗議活動の予定がないことを知って大阪から安い切符で上京します」なんて話を漏れ聞いたり掲示板で目にして涙が出てきそうです


事件について詳しく(ご存じない方のために)

 5月10日、内モンゴル・シリンゴル盟の草原で、牧畜を営むメルゲン(メリゲン)さんという35歳の男性が、大型トラックにひき殺される凄惨な事件が起きました。
201105180000china2  道路も鉄道もないこのエリアでは近年、炭鉱の露天掘り開発が進められ、環境破壊が問題となっていました。炭鉱掘削の粉塵で空が黄色くかすみ(左写真)、大気汚染は家の中でも咳き込むほどで、連日、石炭を満載した大型トラック200台以上が草原を縦横に行き来するため草原の土壌はむき出しに。地元のモンゴル人は乱開発への反対運動を起こしていて、メルゲンさんはその中心的人物だったそうです。

 メルゲンさんたち西ウジムチン旗ホルトゴルソムの住民は、去年から、地方政府に「トラックが通行する部分を限定して舗装道路に整備して、草原への侵入を禁じ、放牧地を守ってほしい」と何度も陳情を繰り返していました。しかし事態は改善されず、草原の悪化は進み、ついに今年4月27日からは、村の住民30~40人が自家用トラクターを横付けして、トラックの出入りを妨害する実力行使に出ていました。

 5月10日夜、通行を妨害されているトラック運転手とメルゲンさんたちが口論となり、仲裁のために警察も駆けつけて立ち会う騒ぎとなりました。
 このとき、漢人のトラック運転手は
 「こっちは保険に入っている。くさいモンゴル人の命(=賠償金)など40万元程度のものだ。できないと思うな」
と言い放ち、巨大な24㌧トラックを急発進させたといいます。メルゲンさんは大型の車輪に巻き込まれて150mほども引きずられ、即死しました。村の住民数十人と家族、親戚、警察の目の前で行われた惨劇でした。

 居合わせた人たちは、トラックに追いついて車輪の下のメルゲンさんを救い出そうとしましたが、全身の骨が折れ、頭部はすりつぶされたように原型をとどめていない、変わり果てた姿になっていました。
 メルゲンさんは35歳、妻と2人の子供がいて、末の子はまだ3歳。父親は既に亡く、母親は64歳と伝えられます。

 同様の、トラックによる故意のひき殺し事件は、昨年12月、浙江省の村で、強制立ち退きに反対していた村長が白昼ひき殺されたにも関わらず、警察は「交通事故」として処理し、不公平感が強く残り、社会問題となった事件が記憶に新しいところです。

 この時、警察官も臨場していながらトラック運転手は現場から逃走に成功しています(翌日逮捕)。掲示板の書き込みとして伝わる未確認情報によると、事故翌日の5月11日に現場を訪れたホルトゴル鎮の幹部は、お悔やみをいうどころか「なんの権限があって石炭輸送トラックの通行を妨害しているのか」と地元牧民を責め立て、翌12日から石炭輸送トラックが侵入再開。しかし牧民たちは通行妨害を継続し、(鎮より上の行政組織の)西ウジムチン旗政府が役人を派遣して、数日中にメルゲンさんの事件を解決すると回答した、という話が伝わっています。
 このままでは単なる交通事故として片付けられ、すべてがうやむやにされてしまうと考えた遺族や関係者は、環境破壊を放置した当局の責任を追及することを決意し、中国語やパソコンができる人を頼って現場の遺体写真を中国内SNSやfacebookに送って広め、海外メディアの記者に伝えようとしたものとみられます。

 (5月15日、同じシリンゴル盟のアバグ旗でも炭鉱開発企業と地元住民との紛争が起き、乱闘になってモンゴル人青年が死亡するという別の事件も発生しました→アバグ旗の事件について

 5月18日、在米中国人が運営するニュースサイト「博訊」に記事が出て、事件が明るみになりました。(上記の事件詳細も、主にこの博訊記事に基づいたものです)

その記事(博訊5/18)(凄惨な写真あり、閲覧注意)
http://www.peacehall.com/news/gb/china/2011/05/201105180000.shtml
5/18RFA「草原を守ろうとしたモンゴル牧畜民ひかれ死亡 河南省では同様の犯行に懲役4年」
http://www.rfa.org/mandarin/yataibaodao/cao-05182011153056.html

 5月20日、「モンゴル人はフフホトで30日に決起せよ」という檄文がインターネットに流れました。

 5月20日、事件に関する、西ウジムチン旗の5月19日付け通知が公式サイトで告知されました。メルゲンさんの事件(5.11案件)に対する対応として公式発表されたものです。(元アドレスはhttp://www.xwq.gov.cn/tzgg_0/201105/t20110519_657591.html 、現在はNot Foundになっています。キャッシュをスクリーンショットしたものがこちら 。文章はあちこちに複写され、中国国内のサーバーの掲示板にあるものは軒並み削除されています)
 概要は「(1)簡易道路(石炭運搬トラックが侵入している草地を指すと思われる)は本来的には草原として供されるものであり、補償金を支払う(2)ジリンゴル2号露天掘り炭鉱有限会社と牧民は協議に調印し、粉塵被害対策のための散水に使用する補償金を受け取る(3)損壊したフェンスの補修費用はジリンゴル2号露天堀炭鉱有限会社が負担する(4)ジリンゴル2号露天掘炭鉱有限会社は輸送車両の交通規範を厳しく監督する(5)ジリンゴル炭鉱採掘地区の周辺20万亩(ムー、1mu=1/15haなので、13333.3ha)を段階的に遊牧禁止とする」
 QQや携帯SMSでこの内容が現地の牧畜民の間にも広まり、特に、地元住民には何の連絡も反論の機会もなく一方的に禁牧が決定された第5項に対して、大きな怒りと反発が起こりました。

 5月22日博訊の記事によると、シリンゴル盟西ウジムチン旗政府の役人2人がメルゲンさん宅を訪れ、遺族に56万元を渡して事態の収束を図りました。「交通事故の賠償金は通例20~30万元にすぎず、それも長い裁判が終わった後でないと支払われないのだから、この金額は破格の扱いだ」と言われたといいます。
 記事では、賠償交渉は前日21日にも行われていて、住宅の提供や遺児の学費、未亡人の年金保障など、57万元以外のさまざまな条件も提示されたとしています。
 けれど、『交通事故の補償』として57万元が渡されたという話が伝わると、「犯人たちがうそぶいた『おまえらの命の値段は40万元』とそう変わらない、これほど命は安いのか」「メルゲンは事故死ではない、殺されたのだ」という反発も広がりました。

 5月23日午前、メルゲンさんの出身ホルトゴルソムなど4カ所のソムの人たちが、西ウジムチン247208_217356611622714_1000004513_2旗政府庁舎のあるバヤンウルホト鎮に集まりました。
 牧畜民たちは、メルゲンさんの死は事故でなく殺人である、246796_217357378289304_1000004513_2 逮捕した運転手をすぐに死刑にしろ、と訴え、「メルゲンの代わりに正義を取り戻す」「メルゲンは草原の英雄である」と役場を目指しました。
 RFA報道や掲示板への書き込みによると、現場には数百人の軍と警察が駆けつけて大通りを封鎖。役場へ向かおうとする牧民たちは暴行を加えられ、少なくとも学生1人、牧民3人の計4人が身柄拘束されました。

 5月24日深夜、政府の調整役がメルゲンさん宅を訪れ、メルゲンさんの遺体を火葬する必要があると迫りました。RFA報道によれば、政府担当者は夜通し遺族に対して火葬の許可を求め、おそらく、70平方mの新居の提供や轢いた犯人は必ず死刑にするなどの口約束をして、母親と未亡人に火葬の許可を迫り、最終的に遺族が同意したとたん、5月25日午前3時ごろには遺体を火葬場に運び入れ、午前5時には西ウジムチン旗火葬場からふもとの村に遺骨を運び出し、直接墓地に埋葬した、とされます。
 それまでの報道によるとメルゲンさんの遺体は「遺族が求めても遺族の元には返されず、病院の玄関に置かれたまま」だったといいます。
 メルゲンさんの遺体が慌ただしく火葬されたことが伝わると、「政府はなぜそんなに急に埋葬を急いだのか」「何かを隠蔽したのではないか」と反発が広がりました。

 メルゲンさんは仏教徒じゃなかったのかな、供養はしてもらえたのだろうか、クショはいたのだろうか、と些末なことが気になる私。

 5月25日午前8時ごろ、シリンゴル盟の行政府所在地シリンホト市の役場前に向かっHerders_protest_0525_1て、シリンホ247858_148350448570976_100001880667トの民族中学(シリンゴル盟モンゴル中学、シリンホト市モンゴル中学、シリンゴル盟職業学校)の中学高校生たち(※中国の中学は中高一貫制)が大通りを歩き始めます。草原を守り、メルゲンさんの名誉を回復するよう求める要請文を渡しました。
 RFA記事によると、「2000人を超える学生が盟役場前で要望書を渡そうと249330_148350108571010_100001880667すると、最初は漢人の幹部が出てきて中国語で応対した。学生たちは怒りまくり、モンゴル語で話せ、と詰め寄った。しばらくして副盟長(民族地区の『副』はたいてい少数民族)が出てきて応対し、善処すると伝え、学生たちは解07193 散に応じた」といいます。この記事によると、学生たちが提出した、モンゴル語で書かれた要望書は、「金銭の問題ではない、メリゲンさんは草原を守った民族の英雄だ、現代のガーダー・メイリン*として顕彰し、草原に記念碑を建てろ」と求めているそうです。
Herders_protest_0525_10  ちなみに、要望書の内容は、南モンゴル人権情報センター(米ニューヨーク)の5/25発表(英語)を訳した在日モンゴル人自由談話室の書き込みによると、「1.メルゲンさんの事件の補償を誠実に行うこと。2.地元の牧民が中国人坑夫に撲殺されたアバガ旗の事件を適切に解決すること。3.将来にわたってモンゴル人の牧民の権利を尊重するために、これらの事件について公営の地元メディアに報道させること」となっています。(ちょっと食い違います。学生たちの持参した要望書がこれなのかしら[モンゴル語]

*ガーダー・メイリン(嘎達梅林/Gaadaa Meiren:1892-1931、「防衛隊長の末っ子」を意味する通称)清朝~民国時代にホルチンで漢人の入植に抵抗し武装蜂起したモンゴル人。(wikiには「民族の英雄として有名な民謡が伝わるが放送禁止」と書かれてて、えっ、そんな人に例えてしまっていいの、環境破壊に抗議、という大義名分であれば当局も「それがいかん」とは言えないだろうのに、敢えてかつて武装蜂起した独立の闘士になぞらえて功績を讃えるなんて、国家分裂扇動なんちゃらの口実で怖いことになるのではないの、とぎょっとした……)

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Comments

はじめまして。
大連在住の大阪人です。以前からROMさせていただいておりましたが、今回はじめてコメントさせていただきます。
事件の経緯をうまくまとめていただき、ありがとうございました。大変参考になりました。私の友人知人のモンゴル人から聞いた内容とも符合します。
 
それから、ガーダー・メイリンについて補足しておきます。
ガーダー・メイリンの蜂起は、中共の公式見解では、あくまで腐敗した民国政府と軍閥に対して立ち上がった「起義」であることが強調され、民族問題としての側面は意図的に無視されています。
いわば、中国歴代王朝で発生した農民反乱、中共の歴史観でいう「農民起義」のモンゴル版としての位置づけにすり替えられているということです。

これは、グルジャ(イリ)地区の東トルキスタン共和国独立運動を「三区革命」と名づけ、「我が全中国の人民民主革命運動の一部分」であるとして強引に歪曲したやり口と軌を一にしたものです。

学生たちが提出した要望書は、こうした「すり替え」をいわば逆用したものと思われます。ガーダー・メイリンという政府公認の「起義」の英雄の名を出すことで、比較的安全な形で政府に抗議しようとしているのかもしれません。
 
乱筆乱文お詫びします。

Posted by: 電羊齋 | 2011.06.04 at 03:15 PM

大連から!ありがとうございます!(このブログ大陸から見えない、と言われたことがあるので…。ブロック解除されてるならよかったよかった、VPN駆使させていたら申し訳ありません、、)
ガーダーメイリンについての補足もありがとうございました。「すり替え」をして、党の主張に反しない「旧悪に反対した」英雄という存在になっているので、ガーダーメイリンを讃えても問題ないのですね。

それから、あまりにspamが酷いのでコメント欄を承認制にしたところ、解除方法が分からなくなったうえ、「承認待ち」の大量のspamコメントに電羊斎さんが埋もれ…公開が遅れて申し訳ありませんでした。私が足りなかった分の補足を書いていただいたのに、すみません。今後気をつけます。

Posted by: うらるんた(管理人) | 2011.07.08 at 09:32 AM

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