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2012.01.27

ダンゴ、セルタの抗議活動に関する中国側発表(補足その2)

(追記)チベットNOW「ダンゴ、セルタ事件に関する中国側の発表等」で触れられている謎情報について個人的見解による補足。

ところで、一つ気になる記述を今日付Tibet Times http://p.tl/M0Qlの中で読んだ。25日付けの新華社に「1月23日の午後2時頃、僧俗のチベット人100人程が違法な暴力行為を行い、3人の僧侶が焼身自殺を行った。しかし遺体はチベット人が運び去り我々の下にはない」と発表したというのだ。これを受けTibet Timesは「あらためて焼身抗議の事実があったかどうか、関係各位に確認したが、その事実は今までに確認されていない」という。

はっきりとは言えないが、考えられることは、「当局は3人の僧侶が発砲により死亡したということを聞きつけ、これを焼身自殺したことにしよう」と考えたのではないか?焼身したと言ってすぐに「もう死亡した」と断定しているのもおかしい。

しかし、この新華社の記事の原文は確認されていないので誤訳という可能性も否定できないが、それにしては記述が詳し過ぎるような気がする。

これについてですが、私自身は、
https://twitter.com/#!/uralungta/status/162450469464182784
https://twitter.com/#!/uralungta/status/162459518968676353
で最初に24日新華社電を訳した際にtonbaniさんに推論したとおり、「(集まった群衆は)あるならず者の『これから僧侶3人が焼身する。遺体は絶対に政府に処理させてはならない』という流言飛語によって扇動され…」という部分のカッコ内が誤訳された、という説をとっておきます。
tonbaniさんが紹介された、Tibet Times(原文チベット語)が新華社報道を引用した内容「25日付けの新華社に『1月23日の午後2時頃、僧俗のチベット人100人ほどが違法な暴力行為を行い、3人の僧侶が焼身自殺を行った。しかし遺体はチベット人が運び去り我々の下にはない』と発表した」という内容ですが、

  • 25日に出た新華社電はセルタの事件に関するもののみでダンゴの事件に関する新たな記事は出ていない→日付は引用時か閲覧時の勘違い? (インドとの時差も2時間半だけどある)
  • 24日新華社電だと仮定した場合、原文「在有不法分子“将有3名僧人自焚,不能把遗体交给政府处理”造谣煽动下,」のうち、ならず者が飛ばした流言飛語、つまり新華社のまったくの作り話といってもいい部分
    “将有3名僧人自焚,不能把遗体交给政府处理”
    の中国語に「不能」(できない/直訳でcan not~/not able to~の意味となる)が含まれていて、字義通り訳してしまうと、「まさに3人の僧侶が焼身する。遺体を政府に渡して処理することができない/Three monks are going to self-immolate, (You) can not give government the body for processing.」となり、Tibet Timesに現れる内容に酷似する。
    ※Google翻訳で中国語→英語にかけたところ、There will be three monks self-immolation, not to the government's handling of the body という文になりました
    ※実際には、「将(まさに)…」で始まる近い将来の話題に「不能…」と続くので、「できない」ではなく「絶対にあってはならない」「(そんなことが起きたら)とんでもない」的なニュアンスになり、私のイイカゲン訳では「絶対に政府に処理させてはならない」と意訳しております
  • tonbaniさんも不審だと指摘していた、「遺体」という単語がどんぴしゃで使われている

あたりを推測の根拠としております。

決して「Tibet Timesがいいかげんだ」というつもりではなく、現地から直接伝えられる声を知ることのできる貴重な媒体であり、かつ基本的にチベット人は「嘘をついたり誇張しない、見たことだけを伝える」人たちなので非常に信頼できると思っております。ただ、こと新華社電引用については、もともとが訳のワカラナイ作文であるだけに、拡大解釈して憶測・推測すると伝言ゲーム式に推測の幅が広がってしまう危うい部分があるのではないか(要するに、新華社電は原文だろうと引用だろうとどれもこれも信用できない)と思うわけです。あともちろん「3人が一度に焼身をはかったなどというとんでもないことは実際には起きていないほうがいい」という気持ちもさすがにありますが。

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