2004.09.11

「天空への回廊」「最遊記」

 12日からの旅行でダラムサラの「ルンタ」に持っていった小説など。
tenku.jpg 「ヒマラヤの話かな?」と表紙買いした小説。02年に出版された作品の文庫化。とはいえ02年のハードカバーでは知りませんでした。
 冒頭シーンがもういきなりチョモランマ頂上です。解説を、なんかうらやましそうに夢枕獏が書いています(夢枕獏は実際にチベットのどっかを登っていてチベットをモチーフにした小説も数作あったかと)。
 アメリカの人工衛星がチョモランマに落下、プラマプトラ流域が放射能汚染の危険にさらされるかと思われた、実はその人工衛星は……というストーリー。チョモランマの両側が舞台になっていて(主人公はチベット側)、チベット人、ネパール人(シェルパ)、アメリカ人、ロシア人などバラエティ豊かな登場人物群のなかで、日本人主人公(本業はカトマンズ在住の山岳ガイド)がカッコ良く活躍します。人間とのアクションもありますが、最後は自然、高度と酸素と寒さとの闘いになります。
 ……とはいえ、私自身は感情移入できる人物がいなくて困りました。この主人公に共感できるのは、高くて白い山をみたら登りたくなるタイプの人間か、よほど自己陶酔型性格のヒトでは(言い過ぎか)。ヒロインがまた、女ってのはなー、そんな都合のいい生き物じゃねーんだよ! とドツいてやりたくなる描かれ方でしてね~。日本人女性という設定ならまだしも、これがアメリカ人(だったかな?)というんだから「嘘でしょ~」な感じで。
 あ、ストーリーは冒頭からクライマックスまでまっすぐに突き進んでいく、勢いのある(悪く言えば一本調子な)物語で、旅の一気読みにはなかなか良かったです。ダラムサラで長逗留してるバックパッカーに旅への活力をくれる本かも。日本食レストラン「ルンタ」で見かけたら、ぜひ。
 個人的には、観光で行ってしまったロンブクBCを思い出し、改めて、本当にあそこからチョモランマのてっぺんまで登っていく人たちがいるんだったなあ、などと思い返したり。あの時、ロンブクゴンパの宿坊前にはヤクがたくさんつながれていて、荷を積んで峠を越えてネパールへ交商に行くんだと言っていたっけ。そのネパールへの道筋のほうが私にはロマンチックに聞こえて、そーゆーヒトはやっぱりこの小説世界に向かないのかも知れんです。
 それから、他のDVDやビデオと一緒にブック・オフの袋に入っていたために勢いでリュックに突っ込んでしまい、こんなん読んでいるのを見られたらなんかちょっと恥ずかしいから途中で忘れた振りして捨てようかとも思いながら、空港でも列車でも捨てるに捨てられずダラムサラまで持ってきてしまって、日本語そのものが希少価値に思えてつい置いてきてしまった……のがやおい一歩手前系コミック「最遊記」(エニックス)1~5。寝台車の友、"天竺"でのひまつぶしにはなってくれました。
 「ほお」と思ったのは、主役の1人の必殺技のキメ台詞(発動呪文)、「噢・嘛・呢・叭・咪・吽!」。
 オン・マ・ン・ハツ・マ・ウン! とルビが振ってあったけど、お~、こりゃどうみても「オム・マ・ニ・パー・メ・フム!(※チベットのものごっつポピュラーな真言。オムマニペメフム。"なむあみだぶつ"みたいな語感)」じゃん(←これを書いておきたかった)。

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2004.08.17

チベットアニメ?「金玉鳳凰」

中日韓でアニメ映画を共同制作へ 「金玉鳳凰」

中国・日本・韓国の3国が3億円を共同投資するアニメーション映画「金玉鳳凰」プロジェクトが正式に調印され、このほど、シナリオ製作の段階に入った。同映画はアジアの三大アニメ大国それぞれの得意分野を結集する初めての映画。市場の共有も見込まれる。
ストーリーは中国の蔵族(チベット族)の民話を元に構成する。監督には、かつてアニメ「名探偵コナン」の劇場版を手掛けた日本人監督を起用。韓国と中国はそれぞれの得意技術を生かして製作を担当する。中国側による具体的作業は上海美術電影制作廠が担当する。
現在、3国の製作スタッフがシナリオの作成と修正を行っている。映画は2006年の年末年始に中日韓で同時上映される予定だ。(編集MM)
「人民網日本語版」2004年8月12日
 チベットの民話「金玉鳳凰」……?

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2004.05.20

「宵闇眩燈草紙」(from風来坊さん)

 その熱意と追及ぶりに感銘を受けて、「うらるんた☆伝言板」と風来坊さんのサイトからまとめて引用。
 ブログでの言及はされていませんが、チベ系ブログ開設祝いも兼ねて「トラックバック」に挑戦してみました。
 しかしこのマンガ、書店店頭でも全然見ません。(眺める棚を間違えているのか?)風来坊さんは一体どんなオタク御用達系書店に出入りしているやら。

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2004.04.15

「次元上昇グレートマザー」

 「I Love TIBET!」の長田さんの「チベ式」より。(すみません、トラックバックの練習がしたかったのでやってみました。)

「次元上昇グレートマザー」
「地球上の実在する様々な民族(多数、少数 関係なく)の中からヒロインが出ている世界巫女大戦的な作品」(上記サイトより)
……だそうで。オリジナル(同人)コミックで、今後もネットで発表されていくそうです。モチーフ(元ネタ)はシャンバラ伝説だとか。う~む。さすが、商業発表作品にはないスゴイものがありますなあ!(感嘆)

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